パリパラ自転車金メダルの杉浦選手が小野田中訪問 努力する大切さ伝える【山陽小野田】
パリパラリンピックの自転車女子個人ロードレース(運動機能障害C1~3)で連覇を遂げた杉浦佳子選手(53)=静岡県掛川市出身=が16日、小野田中(安田尚弘校長)を訪れ、1年生120人に、自転車競技の魅力や夢に向かって努力する大切さを伝えた。 杉浦選手は、2016年に自転車ロードレース中の転倒で高次脳機能障害を抱えた。周囲の勧めで翌年からパラサイクリングレースに出場し、日本パラサイクリング連盟が山陽オートレース場で行う強化合宿に参加して市内の小学生たちとも交流を深めた。 「記憶を無くし絶望したが、自転車に乗る楽しさと仕事のやりがいは覚えていたのでリハビリも頑張れた。障害も苦手なことも、努力と工夫で乗り越えられる」と伝えた。 パリ大会では、前半のトラック競技で成績が振るわず落ち込んでいた時に、市内の子どもたちが書き込んだ応援フラッグのメッセージを読み返し、「笑顔でゴールして」との言葉で気持ちを切り替えられたという。「この金メダルは、応援してくれたみんなと取った」と紹介し、生徒たちにメダルを渡し重みを感じてもらった。 梶井璃子さんは「自転車に乗るという小さな目標から始め、パラリンピックで金メダルという大きな目標を達成したと聞いてすごいと思った。私も英語が好きだから、海外留学をかなえるために単語を少しずつ覚えていきたい」と話した。 山陽小野田市は22年に同連盟とパラサイクリングによるまちづくりに関する包括協定を締結。杉浦選手は17日に高千帆小と山口東京理科大も訪れた。