BMWの次世代EV『ノイエ・クラッセ』の生産準備、コミュニケーションセンターが稼働
BMWグループは2月9日、次世代EV『ノイエ・クラッセ』を生産するハンガリー・デブレツェン新工場のコミュニケーションセンターが稼働を開始した、と発表した。 【画像全5枚】 デブレツェン工場では、すでに1000人以上の従業員が勤務しており、ノイエ・クラッセの生産開始に向けて、最終準備に取り組んでいる。コミュニケーションセンターは、全ての生産技術が集結する中心拠点として機能し、情報交換を円滑に行うための施設になる。 このセンターは、BMWグループのドイツ・ライプツィヒ工場にある中央ビルをモデルに、ネットワーク概念をさらに発展させた建築となっている。約1万9000平方mの二階建てで、オフィススペースが半分を占める。生産に直接携わらない従業員も、製品を常に目にすることができる設計だ。 また、デジタル化は工場建設において重要な役割を果たしている。デブレツェン工場のデジタルツインの仮想生産開始は2023年3月に行われた。コミュニケーションセンターには、工場内外での仮想的コラボレーションを可能にする最新のデジタル会議室がある。 「BMW iFACTORY」の原則は計画段階から考慮されており、5G通信が敷地内で使われる。また、デブレツェン工場はほぼ無紙化を目指しており、家具選びにおいてもリサイクルしやすい素材が選ばれ、木材の使用が広範囲に及んでいる。工場は化石燃料を一切使用せずに運営される予定だ。 ノイエ・クラッセの最初のシリーズ生産は2025年に予定されており、プレシリーズ生産は2024年にスタートを切るために準備が進められている。BMWグループは、デブレツェン工場を通じて、自動車製造の新たな基準を打ち立てることを目指している。
レスポンス 森脇稔