ソフトバンク野村勇「3割くらいは打たないと」2安打と二盗でスタンバイOK 松山2軍監督「守りも打撃も一番今、勇の状態がいい」と太鼓判
◆ウエスタン・リーグ 阪神8―5ソフトバンク(12日、鳴尾浜) ソフトバンクの3年目・野村勇内野手(27)が、1軍昇格へ向けて〝スタンバイOK〟の好調モードに入ってきた。「3番遊撃」でスタメン出場し、2安打1盗塁をマークした。 ■古巣対戦で上林が魅せた【動画】 初回は阪神ビーズリーの138キロスプリットを、8回には石井の148キロ直球をいずれも引っ張り込んで左前へ運ぶ力強いバッティングに「守りでもバッティングでも、一番今、勇の状態がいい。明らかにそういうところが見える」と松山2軍監督も太鼓判だ。 野村勇は2月の宮崎キャンプ中に左座骨疲労骨折で離脱。ウエスタン・リーグでも今季初出場は先月26日の8戦目。開幕1軍も逃したものの、この日の2安打は、その2本とも野村勇らしい、スイングアークの大きい豪快なスイングで左方向に引っ張った当たりとあって「いい感じかな、とは思います」。 打率も試合前の2割8分6厘から、これで3割1分3厘と一気に上昇し「2軍なんで、3割くらいは打たないと(1軍に)上がれないかな、と思いますから」と〝大台到達〟にも油断なしだ。 ルーキーイヤーの一昨年は、球団新人最多記録の10本塁打をマークも、昨季は腰を痛めて手術も経験するなど、50試合出場にとどまった。その長打力ももちろんだが、二塁、三塁、遊撃が守れるマルチぶり、さらにこの日も初回に二盗を決めた脚力を含め、1軍にいれば、間違いなく重宝される貴重な存在だけに「あとはこれを、体力的にキープしていきながら続けていけるようにするだけでしょうね」と松山2軍監督。「2軍ではやっぱり打たないと、上(1軍)には上がれない。このまま打って、いつでも呼ばれたら行けるという状態にしておくことです」と野村勇自身も、見据えているのは、もう〝上〟しかない。
西日本新聞社