事業停止状態のまま注目を集めていた医療機器卸の(株)ホクシンメディカル[兵庫]が弁護士一任
再度の資金ショートを起こし4月25日に行き詰まりを表面化していた(株)ホクシンメディカル(神戸市東灘区)は8月8日までに、債権調査を森保彦弁護士(森田・森法律事務所、新宿区四谷2-8)に一任した。 負債総額は112億4334万円(2023年3月期決算時点)。 1986年10月に創業し、医療機器の販売などを手掛けていた。心臓外科・循環器・整形外科向けの医療機器を主体に扱い、官公庁や大学、医療機関などに販路を構築。全国に拠点を設置することで営業力を強化し、2004年3月期には売上高が100億円を上回るなど増収基調で推移した。新規取引先の開拓などで、2021年3月期の売上高は379億3618万円まで伸長した。一方、子会社の清算に伴う損失もあり、同期は2422万円の最終赤字に陥るなど財務基盤の強化は遅れていた。 こうしたなか、2024年3月に当時の代表取締役が急死。以降は支払遅延を散発し、対外的な信用が急激に低下した。また、この間、従業員の退職が相次ぐなど混乱が続いていたところ、4月10日の決済が不調となり、4月12日以降は実質的に事業停止状態となっていた。 ※(株)ホクシンメディカル(TSR企業コード:660400642、法人番号:4140001010823、神戸市東灘区向洋町中6-9、設立1987(昭和62)年7月、資本金9000万円)