海遊館『グレート・バリア・リーフ』リニューアル!リアル生態系は“鮮やか、映えスポット”
海遊館(大阪市港区天保山)で「グレート・バリア・リーフ水槽」が11月28日、リニューアルオープンした。 【画像】グレート・バリア・リーフ水槽、リニューアル~海遊館 オーストラリア北東沿岸域に広がる世界最大のサンゴ礁「グレートバリアリーフ」の環境を再現した海遊館の重要な展示のひとつ。"サンゴの生命力"をテーマとしている。 1990(平成2)年の開業以来、初めてのリニューアルで、昨年(2023年)5月から公開を休止していた。 リニューアルにあたり、飼育員が現地の海を潜水調査し、水深ごとに異なるサンゴの種類や見え方を確かめ、水深7.5メートル、横幅11mの水槽にサンゴ礁で暮らす生物約3500点を展示している。 3つのフロア(4階~6階)で構成される「グレート・バリア・リーフ水槽」。 4階は「死と再生」、5階は「成長と自壊」、6階は「生物多様性」をテーマに展示されている。 太陽光を浴びて成長するサンゴは、同じ海域でも水深によって様々な一面を見せる。 現地で調査した飼育員は、死んだサンゴの上に、新たに別種のサンゴが成長している姿を見て、サンゴどうしのせめぎ合いを感じたという。さらに、太陽光を求めて木のように伸びていくサンゴや、大きくなりすぎたサンゴが、重みや海流などの影響で崩れてしまうなど、リアルな姿に触れた。 「サンゴ礁」には多くの海洋生物が生息し、“海のゆりかご”と呼ばれる。長い時間をかけ、生と死、再生を積み重ねて形成されるサンゴは、一般的にイメージされる「華やかさ」とはかけ離れた景色も存在する。 より自然に近いリアルな表現に挑戦した「グレート・バリア・リーフ水槽」を目にして、生命のつながりを育むサンゴ礁を感じてほしいとしている。 海遊館の魚類担当飼育員・喜屋武樹(きやたけ・いつき)さんは、「今回のリニューアルで、現地で見たサンゴを忠実に再現した。サンゴは水深によって見え方が変わるため、特に色について何度もテストを重ねた。サンゴは魚が共存することでその存在が際立つ。すでにこの水槽でサンゴに産卵している魚もいる。こうした“リアルな生態系”を見てほしい」と話す。
ラジオ関西