「お帰り乗車券」好評 12月補正予算に追加事業費計上
●金沢市中心部の買い物客増 まちなかの商業施設や商店街で買い物した客に配布するバス、鉄道の「お帰り乗車券」の利用が想定を上回ったとして、金沢市は今年度12月補正予算案に追加の事業費として1千万円を計上する。8月から土日祝日限定で開始し、来年3月までに約10万枚の使用を見込んでいたが、約2倍の21万2800枚となる見通し。新型コロナの5類移行で市中心部の買い物客が増えたことなどが要因とみられる。 ●想定の2倍超 お帰り乗車券は協力店で2千円以上の買い物をすると、300円分の乗車券がもらえる仕組み。1千円以上で100円の乗車券をプレゼントするところもある。土日祝日以外に年末年始も利用できる。 8、9月の使用実績は計1万4737枚で、当初想定の8700枚を大きく上回った。市は今年度と同様、土日祝日に乗車券を配布した2021年度の実績をもとに今後の使用枚数を算定。当初想定を大幅に上振れすると考え、12月補正予算案に追加の事業費を盛り込む方針を決めた。 ●まちなかバス、鉄道の利用促進 市は市中心部の買い物客が増えたほか、21年度に比べて乗車券を配布する商店街が増加したことや周知効果もあり、好調に推移しているとみている。今後も公共交通の利用を促す対策を充実させ、物価高騰で打撃を受ける交通事業者を支援するとともに、商店街の活性化につなげたい考えだ。