震源が浅い“逆断層型”地震が津波を引き起こしたか 沖縄では東日本大震災以来の津波警報
台湾付近で発生した今回の地震、どのようなメカニズムで発生したのか。沖縄気象台の専門家に話を聞きました。 【写真を見る】震源が浅い“逆断層型”地震が津波を引き起こしたか 沖縄では東日本大震災以来の津波警報 沖縄気象台 地震津波火山防災情報調整官・能勢努さん 「(沖縄で)津波警報が出たのが、東北地方太平洋沖地震の時にマグニチュード9.0となっているが、それ以来になります」 東日本大震災以来の津波警報が出た沖縄。今回の津波がなぜ発生したのか、地震のメカニズムとともに専門家に聞きました。 地震火山課地震津波防災官・高嶺透さん 「(今回地震が)起こった台湾付近では、フィリピン海プレートが、南の方から潜り込んでいます。この影響によって圧力が加わっている。それによって今回、こういったタイプの地震が発生した。“逆断層タイプ”の地震だったので、津波が観測されたということになります」 今回の地震は、逆断層型。逆断層とは両方向からの大きな圧力により、断層面の傾斜にそって、地面が上にのしあがるようにずれた状態のことをいいます。 高嶺透さん 「こういった断層運動によって、上にのっていた海水が盛り上がって津波が発生しやすいタイプの地震だった」 逆断層型の地震だったことに加え、震源が浅かったことも大きく影響しました。 高嶺透さん 「地下深くで地震が起こっても、海底が隆起したり沈降したりしないので、深い地震では津波は起こりません」 (Q:今回は震源が浅かった?) 「浅かった」 基本的に発生場所が深ければ深いほど、断層運動の影響は少なく、津波は起きにくいといいます。しかし今回発生した地震は、地表から23キロメートルと比較的浅い場所での発生だったため、津波が発生したということです。 今回の地震をうけて、沖縄気象台は次のような注意を呼びかけています。 能勢努さん 「このような規模の大きな地震になってくると、過去の事例からすると2~3割程度、規模の大きな地震に注意する必要があることを念頭において、日頃の地震への備えをして頂きたいと考えています」
琉球放送