【日本人男児刺殺事件】中国が日本の反応に「事実不一致」と反発…1週間たっても「事件の背景」明かさぬ “逃げの姿勢” にあふれる憤慨
9月18日、中国広東省の深センで、日本人学校に通う10歳の男子児童が、登校中、44歳の中国人男性に刺されて死亡した事件。容疑者はその場で警察に取り押さえられたが、いまも現地日本人の不安は収まっていない。 発生から1週間を目前にした24日、中国外務省の林剣・副報道局長が記者会見をおこなった。事件をめぐり、中国SNSの反日投稿と関連づけたり、安全上の懸念が日本で広がっていることに反発。「事実不一致(言論は事実と合致しない)」と発言した。 そのうえで、「個別の事件に冷静で理性的に対応する」「中国は外国人の安全を守る」「(事件の)政治化を避ける」などと主張した。 「日本のSNSでは、この事件をきっかけに『中国は反日教育をしている』といった投稿が多くポストされるようになりました。こうした状況に対して、『事実不一致』という強い文言が会見で飛び出したわけです。 同日に上川陽子外相と会談した中国の王毅外相も、今回の事件をあくまでも “偶発的な個別事案” だとして、『このような案件はいかなる国でも発生する』という姿勢を当初から崩していません。 『事実不一致』発言は、自国民へのアピールともみられますが、25日になっても、中国当局は、容疑者の動機など事件の背景について明らかにしていません。 この事件が日中関係に大きな影響を及ぼすとみる向きもあり、飛び火を避けて “個別案件” として幕引きを図る狙いがあるとみられます」(政治担当記者) Xでは、中国政府の対応について憤慨する声が多い。 《もう相手にするな。事実と結果だけで詰めれば良い》 《論点のすり替え、殺されてるのは日本人学校の児童》 《理性的に、って言うならそっちこそ理性的に事件の事実を客観的に公表しろよ》 「中国は “偶発的な個別事案” で押し通すつもりのようですが、実は6月には、今回と似たような事件が発生しています。 江蘇省蘇州で、日本人学校のスクールバスが刃物を持った男に襲われ、日本人の親子がけがをしました。このときは、男を止めようとした中国人女性が刺されて死亡したのですが、襲撃が繰り返されている以上、“偶発的な個別事案” とするのは無理があります。 上川外相が、日本人学校の警備に4300万円支出することを中国に伝えたこともあり、SNSでは、日本の中国への “弱腰外交” を批判する投稿も数多く見られます。 やられたらやり返せではありませんが、《国交断絶するべき》などの投稿も目立ちます」(同) 痛ましい事件だけに、過激な論調も増加しているが、Xにはこんな投稿も――。 《ふざけるなよ。色々書きたいけど我慢する》 日本は、また我慢を強いられるのか。日中両政府による原因究明と、二度と悲劇が起きないような対策を、なんとしても進めてほしいものだ。