ムーミンバレーパークで作られた特別なハチミツが販売開始!フィンランド語で「森」を意味する「メッツァ」から目指す持続可能な未来とは?
ムーミンたちが暮らす「ムーミン谷」を再現した、埼玉県飯能市の「ムーミンバレーパーク」には、ムーミン一家の暮らすムーミン屋敷、物語の中で登場する水浴び小屋・灯台や、複数の体験施設などがあり、豊かな自然と合わせてムーミンの物語の世界を追体験することができる。ムーミンを題材としたテーマパークが作られたのは、ムーミンの作者であるトーベ・ヤンソンの故郷、フィンランド以外では日本が初。 【写真】ムーミンバレーパーク内で養蜂されているミツバチ そんなムーミンバレーパーク内では、「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」として約4万匹のミツバチを飼育し、ハチミツを採取している。自生するトチノキをはじめとする、豊かな草花や樹々がミツバチたちの蜜源となって作られた生ハチミツが、2024年9月20日から期間限定で販売をスタートした。 「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」の狙いや魅力などについて、担当者に話を聞いてみた。 ――今回の「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」ハチミツ販売に関して、意図や狙い、目的、ターゲットなどについて教えてください。 ムーミンバレーパークでは、湖を囲む豊かな自然環境の中で、持続可能な未来を目指す「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」を2022年3月から展開しています。ムーミンバレーパークや、隣接する北欧ライフスタイル体験施設「メッツァビレッジ」内の並木道に自生するトチノキをはじめ、草花や樹々がミツバチたちの蜜源となり、その恵みから生まれたハチミツを限定販売します。この取り組みは、SDGsの目標達成に向けた一歩として、自然との共生をテーマにしています。 ミツバチは、農薬の使用や気候変動等により、世界的に減少しており、これが花粉交配の減少を引き起こすこととなり、森林の減少や生態系の悪影響が懸念されています。ムーミンバレーパークの豊かな草花を使って本プロジェクトを推進することを通じて、持続可能な社会の実現に貢献して参ります。 ――今回限定販売されるハチミツについて、注目してほしい点やこだわりなどあれば教えてください。 ムーミンバレーパークからお届けする生ハチミツは、春から夏にかけて咲く多彩な花々、特に桜やトチノキの蜜をふんだんに含んでいて、糖度82度、水分量は17%と高い純度を誇り、自然の恵みが凝縮された百花蜜です。この純粋ハチミツは、パーク内の豊かな花々から採取されたもので、約15キロの限定販売となります。ムーミンバレーパークならではの風味をぜひご堪能ください。 ――「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」のアイデアはどのようにして生まれましたか? ムーミンバレーパークが考える「Well-Being」は「心もからだも心地よい状態が継続すること」です。春の訪れにあわせムーミンバレーパークにやってきたミツバチが、パークの豊かな自然を背景に、コンヴィヴィアル(共生)の世界を描き、訪れるゲストに自然に対する敬意を表現した「Well-being」をお届けします。 ミツバチと共に循環型社会の実現へ。養蜂を通して、宮沢湖の豊かな自然を背景に、訪れるゲストにも、生物多様性と自然に対する敬意への理解を感じていただける取り組みをしています。 ――「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」の実現に向けて苦労した点などあれば、それをどうクリアしたかとあわせて教えてください。 決して順調にミツバチたちが増えてくれたということではなく、時には、女王蜂がいなくなっていたりすることもありました。一難去ってまた一難で、なかなか一筋縄にはいかず、苦労することも多々ありました。その代わりに、お世話をすることで、メッツァでは四季折々に花が次々と咲き、実り豊かな自然とその厳しさを身近に感じることができました。こまめにミツバチの様子を見てあげて、巣箱の中のちょっとした変化やミツバチたちが出すサインに気づいてあげることが、お世話の中で大切なことだったと思っています。 ■ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト実施概要 設置場所:ムーミンバレーパーク内 巣箱数:2群(約4万匹) ミツバチの種類:セイヨウミツバチ ※養蜂については、専門家の指導のもと、巣箱設置場所の検討や安全管理がなされています。 ――オリジナルブランド「Ethical Choice(エシカル・チョイス)」のコンセプトを教えてください。 森と湖の豊かな自然環境に囲まれたメッツァだからこそ、ブランド「Ethical Choice」が生まれました。地球環境、人、社会、地域、生物多様性やSDGsなどを象徴する、エシカル(倫理的)でサステナブル(持続可能)な取り組みは、施設のアイデンティティとして必要不可欠であると考えました。人体や環境に負荷をかけないもの、有形無形にとどまらず、今後エシカルでサステナブルなチョイス(選択)を基準に開発する、施設内の生産環境や食品・製品・素材・サービスにいたる包括的な取り組みに「Ethical Choice」のロゴを付帯しています。 ――「ミツバチプロジェクト」以外にも、「Ethical Choice」の一環で行っている取り組みなどあれば教えてください。 ミツバチプロジェクト以外では、「ムーミン谷とアンブレラ」というイベント終了後、展示のビニール傘がアップサイクルされ、新たな製品に生まれ変わります。株式会社モンドデザインさんと提携し、展示された傘を別の新しい製品にアップグレードし、再生させるアップサイクルのシリーズ「PLASTICITY(プラスティシティ)」との取り組みを今年も実施しています。 また、隣接するメッツァビレッジに棲む希少な生きものたちの暮らしを守る取り組みを行っています。宮沢湖の豊かな自然を背景に、訪れるゲストに生物多様性や自然への敬意を深く理解していただけるよう努めています。 ――ムーミンバレーパークを訪れたことがない読者の方に伝えたい魅力などあれば教えてください。 豊かな自然に囲まれたムーミンバレーパークは、ムーミン一家が暮らすムーミン屋敷、ムーミンの物語を追体験できる複数のアトラクション、ムーミン一家とその仲間たちによるライブエンターテインメントやグリーティング、物語の中で登場する水浴び小屋・灯台、物語の魅力や原作者トーベ・ヤンソンの想いを感じることができる展示施設など、原作の大きな魅力である文学性やアート性にあふれた空間であり、訪れた皆さんが新しい発見に出合うことができる場所です。世界最大級の品ぞろえとなるムーミンのギフトショップでは、ここでしか買うことのできない多くのオリジナルグッズが並び、レストランでは、北欧とムーミンの世界観を融合したオリジナルメニューを楽しめます。 ――最後に読者に一言お願いします! ムーミンの物語の世界を追体験できるほか、宮沢湖の自然の美しさを背景に、季節ごとのイベントを開催しております。ムーミンバレーパークで特別な時間をお過ごしいただけますので、ぜひおでかけください。 ムーミンの物語を、四季折々の豊かな自然と共に体験できる「ムーミンバレーパーク」。フィンランド語で「森」を意味するメッツァが由来の「メッツァビレッジ」と合わせて、ムーミンの世界観や北欧のような雰囲気を味わえる、特別な体験ができること間違いなし!宮沢湖のほとりに広がる豊かな植物から作られた特別なハチミツをお土産に、忙しい日々から離れて、自然に思いを馳せる素敵な時間を過ごそう。 ■「ムーミンバレーパーク ミツバチプロジェクト」ハチミツ販売概要 販売場所:ムーミン谷の売店 販売価格:1500円 ※数量限定販売のため、販売終了となっている場合もあります。在庫状況は店舗にお問合せください。 ※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。 文=平岡大和