ゾーイ・サルダナ、スピルバーグ監督との仕事で大作映画への見方が劇的に変化
ハリウッドを代表する人気女優ゾーイ・サルダナが、自身のキャリアにおける転機を明かした。「アバター」や「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズで世界的な名声を得た彼女だが、キャリア初期には大作映画への不安を抱えていたという。 最新作「Emilia Perez」のプロモーションでロンドン映画祭に登場したサルダナは、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督との仕事が、ハリウッド大作に対する彼女の見方を根本から覆したと語った。 「スピルバーグ監督との仕事を通じて、大規模な制作でも素晴らしい経験になりうると気づいたんです」とサルダナは振り返る。この洞察の背景には、彼女の大作デビュー作「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」での苦渋に満ちた経験があった。 サルダナは「パイレーツ・オブ・カリビアン」の撮影を「転覆しそうだった」と表現。「クルーやキャストは大半が素晴らしいのですが、スタジオ、プロデューサー、監督が思いやりと配慮を持って全体をリードしなければ、大作映画は悪夢になりかねないんです」と率直に語った。 しかし、その8カ月後に参加したスピルバーグ監督の「ターミナル」(2004)の現場で、サルダナの考えは一変する。「安心感に包まれ、とても心地よい雰囲気でした」と彼女は回想する。スピルバーグが撮影の合間に音楽を流し、現場の空気を和ませていたエピソードも明かした。 「監督は、みんなが同じ波長で同期できるよう心を砕いてくれたんです」 現在、サルダナの最新作「Emilia Perez」が注目を集めている。アドリアナ・パズ、カーラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメスと共演するコメディミュージカルとなっており、すでにカンヌ国際映画祭で4人の女優が共同で女優賞を受賞するという快挙を成し遂げている。作品は11月13日にNetflixで世界同時配信される予定で、サルダナの新たな一面を見せるものとして期待が高まっている。
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