したくなる、結婚式 「ナシ婚」の時代に推しと祝う自分流の記念日、後から注文のビデオも 月刊Biz
さらに同社が力を入れてきたのは、結婚式の記録ビデオのサービスだ。結婚式全体の費用を抑えるために、注文を控えるケースも多い記録ビデオだが、「撮っておけばよかった」と後悔するカップルも多いという事情を知り、まずは無料で撮影して、サンプルを見てから購入を決めることができるサービス「想い出プラスMovie」の提供を15年に始めた。プロのカメラマンによる撮影を確約するため、普及するまでしばらくは赤字が続いたが、式後にサンプル動画を見たカップルやその両親からの反応は大きく、今では全国各地の結婚式場と契約を結ぶなど、人気のサービスに成長した。
ブライダル業界は新型コロナウイルス禍からの回復が遅れている。ウィーブが今年2月から3月にかけて業界従事者を対象に行った調査では57・1%が「コロナ禍前の活気には及ばない」と回答した。そこで結婚しても式は挙げない「ナシ婚層」に式の良さを知ってもらおうと、交流サイト(SNS)を活用したPRにも力を入れる。「記念日を大切にすることが、人々の生活を豊かにすることにつながるはず」と太田本部長。記念日の価値を最大化するための模索が続く。