2025年朝ドラ『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり、映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は緊張のアクションシーンとユルい日常風景のギャップが魅力
映画は私と伊澤さんの“生”に近いリアルな会話だらけ
――ムカついたことを思い出せば、泣かないと? 「その意図は分からないんですけどね(笑)。しかも、イラッとすることなんて、すぐには出てこないんですよね。 私生活でイライラすることも少ないし……で、結局、1作目の映画のシーンで、嫌なことをされる場面があったことを思い出して、本番に挑みました」 ――確か、あのシーンでは泣いていましたよね? 「現場では気づかなかったです。私はただイラッとしたことを思い浮かべていたのですが……試写を見たら、やっぱり私、泣いていたんだって」 ――そういう裏話を聞いたうえで、もう一度あのシーンを見たくなりました。“ちさと”と“まひろ”がテントの中で、インスタント麺を食べる場面も好きでした。 「私もあのシーンはすごく好きで。あそこの会話はもちろん台本があるんですけど、その場の2人の空気感で勝手に出てきた言葉も多いんですね。なんというか、これまでずっと共に戦ってきた、私と伊澤さんの“生”に近いリアルな会話なんですよね」 ――だから、何げないシーンなのに、心に残るのかもしれません。 「伊澤さんとのシーンでは、あまり詳しく言うとネタバレになってしまうのですが。居酒屋でケーキを食べるシーンがあって……。 ――ありましたね。殺し屋の2人が、いわば“」通の女の子”に戻って、はしゃぐ、ほのぼのとしたシーン。 「はい。あそこはほとんどアドリブだったんですけど、なかなかカットがかからなかったんです。そしたら、伊澤さんが急に“私、やりたいことがあるの”といって、フォークも使わず、ケーキにかぶりついたんです。いくらアドリブとはいえ豪快すぎて(笑)。 隣で見ていた私も“じゃあ、私も!”ってノリで、そのままケーキに顔をうずめました」 ――アハハ。まさにあれこそ『ベイビーわるきゅーれ』ならではの、グダグダぶり。 石あかり(たかいし・あかり) 2002年12月19日生まれ。宮崎県出身。主な出演映画に『ベイビーわるきゅーれ』シリーズのほか、『わたしの幸せな結婚』などがある。23年11月に第15回TAMA 映画賞の最優秀新進女優賞を獲得。2025年度後期放送予定のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインを演じることが発表された。 THE CHANGE編集部
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