「自民王国での反乱」島根で立憲・亀井亜紀子氏が歴史的勝利 裏金問題の追い風は「強風」に 勝敗を分けたポイントは? 自民・錦織氏「怖さを感じた、見えないから怖い」
立憲・亀井亜紀子さん 「追われる立場というのは初めてですから、そういう意味ではすごく戸惑いといいますか、逆に戦いにくかったというのかしら…」 自民王国・島根で、序盤戦からリードして追い上げられるという経験したことのない選挙戦。不安を口にしつつも、投票日が近づくにつれ、裏金問題の追い風は強風に変わっていきました。 立憲・亀井亜紀子さん 「皆さんと一緒にここから一緒に島根を変え、政治を良くしていきましょう」 そして、投票が閉め切られた直後の28日午後8時すぎ。 亀井さん自身も驚いた、まさかの「ゼロ当確」。2万5000票近くの大差をつけて、自民王国・島根で歴史的な勝利を挙げました。 立憲・亀井亜紀子さん 「保守王国と言われる島根県での今回の結果ですから、何が私たちをこんなに怒らせているのか、ちゃんと感じて頂きたいと思う」 一方で、王国と言われる「島根」で大敗を喫した錦織さん。歴史的な敗北は、選挙戦スタートの日にも予兆がみられました。 自民党 小渕優子 選対委員長 「各地域におきまして、ニシゴオリ候補のために。最後の最後までニシゴリ候補を応援して頂けますように」 自民党 青木一彦 参院議員 「ニシコオリ候補は生まれも育ちもこの松江です」 自民・錦織功政さん 「ただいまご紹介にあずかりましたニシコリ功政でございます」 候補の名字が整わない第一声。細田前衆院議長が亡くなり、公募で錦織さんが後継候補に決まってから選挙告示までわずか3か月。 選挙戦の最中には、この人も。 自民党 小泉進次郎 議員 「松江で錦織さんと言ったら、別の錦織さんが浮かびますよね。今回の合言葉はこれです。逆転のにしこり。逆転のにしこり。逆転のにしこり」 週末ごとに岸田総理が2回も島根入りするなど、こちらも総力戦。 岸田文雄 総理 「保守王国・島根の底力で、ぜひ錦織さんを押し上げて頂きたい。逆転のにしこり。逆転のにしこり」 劣勢をはね返すテニスの錦織圭選手になぞらえ、「逆転のにしこり」を連呼して逆転を図りますが、それも裏金問題の強風にかき消されていきました。
自民党島根県第1選挙区支部 嘉本祐一 事務本部長 「短い準備の後援会活動、政治活動という限られた中で、それがなかなか新人の候補が、なかなか浸透が出来なかった」 自民・錦織功政さん 「(批判は)自分に直接何か当てられるってことじゃないと思うんです。だからこそ私、やっぱりその怖さを感じたし。見えてれば計れるけど、見えないから怖いんです」 政治とカネ。日本中に吹いた逆風が唯一の与野党直接対決という形で島根1区に集中し、王国・島根で自民党は歴史的敗北を喫する結果となりました。
山陰放送