「今まで味わったことがない男の闘い」空手家・原田祐光が感じるボディビルの魅力
激戦区・東京を舞台にした体重別の男子ボディビル、女子フィジークの戦いが繰り広げられた「第38回東京クラス別ボディビル選手権大会」(6月2日開催)。そんな舞台でミスター60kg以下級の頂点に立ったのが原田祐光だ。 【フォト】原田がつくりあげた“見せるための体” スタイリッシュボディを東京で披露
彼は世界大会に出場経験もある空手家であり、2023年の東京ノービスボディビル選手権大会で競技デビュー。ミスター60kg以下級で筋肉YouTuber・ぷろたん(鈴木健太郎)との熱戦の末に優勝をつかんだことは記憶に新しい。今年はステップアップを目指し、東京クラス別のステージに臨んだ形だ。 「去年のノービスは4か月しか準備できないまま本番を迎えてしまいました。今年は1年間しっかり準備ができたので、久しぶりに競技者としてのストイックな日々を送れたと思います。ボディビルは筋肉のカットを出すために減量が必要なので、そこは今までと違って苦戦した面でした」 堂々たるステージでトップを射止めた彼にボディビルの魅力を問うと、「空手とはまた違う心の闘いといいますか、選手のみなさんもすごく熱い方が多くて、今まで味わったことがない男の闘いだなと思っています」と話してくれた。新たなフィールドで輝きを放つ原田には活き活きとしたエネルギーが満ちていた。
ちなみに彼が着用していた白いパンツだが、同階級に出場した内山章とおそろいとのこと。ボディビルを始めるきっかけをくれた仲間とステージに立てるということで、色を合わせて臨んだと笑顔で語った。道着から競技パンツに着替えた彼は、今後さらなる高みを見据えて力を込めた。 「来年は日本クラス別選手権に出て、そこから日本一を狙っていきたいです。あと、悩み中ですが階級を上げて65kg級にも挑戦したい気持ちがあります。どちらにせよステップアップは続けていきたいですね」 闘う体と見せるための体。両方と向き合う原田はこれからも“男の闘い”の舞台に身を置き続ける。
取材・文・写真/森本雄大