小川理子「Balluchon」が初のSACD化、潮氏・麻倉氏のUAレコードから
小川氏はTechnicsブランドを率いつつ、日本オーディオ協会の理事なども務めている。ピアノは3歳から始め、ソウルフルなジャズピアニストとしても活躍。
ウルトラアートレコード(UAレコード)は小川理子初のSACD(ハイブリッド盤)として、ジャズピアノアルバム「Balluchon」を発売すると発表した。テクニクスブランドを率いながら、ジャズピアニストという顔を持つ小川理子氏による、グルーブ感あふれる演奏。価格は4400円で、発売日は5月21日。 Balluchonはフランス語で旅立ちを意味する。2018年6月に発売したCD(UHQ仕様)用に、ポニーキャニオン代々木スタジオで、Piramixを使ってレコーディングしたDXD(384kHz/32bitのリニアPCM)音源SACD化している。手直し編集なしの「ワンテイク録音」、生成りの素直な音を得るためコンプレッションを一切使用しないなど、UAレコードらしい試みで制作されている。SACD化に際しては、DXD音源をスチューダーの「A820」でハーフインチのアナログテープに録音、それをマスターテープとし、DAW(SADiE)を通して、2.8MHz のDSD層と44.1kHz/16bitのCD層に使うデータを作成したという。デジタルからデジタルへ直接変換するのではなく、一度アナログ化しているのが特徴。 アルバムの内容としてレーベルでは、「明晰なタッチ、透明度の高さ、鋭角的な音輪郭という小川理子のストライド奏法の音楽的特徴を最大限に活かす楽曲として、ジョージ・ガーシュイン、デューク・エリントン、コール・ポーター作品を選択しました。協演を重ねた気のあった仲間達と繰り広げる自由闊達なスウィングをお聴きください。盤石なピアノ・テクニックをベースにした疾走感、グルーヴ感をお楽しみいただけます」とコメントしている。 UAレコードはオーディオ評論家の潮晴男氏と麻倉怜士氏が2017年に設立したレーベル。BalluchonのA面は麻倉怜士氏、B面は潮晴男氏がプロデュースしたとのこと(SACD盤では連続して再生される)。収録楽曲は下記の通り。 A面 1)Oh lady be good 2)Love for sale 3)In a sentimental mood 4)Do nothing till you hear from me(-ヴォーカル入り) 5)I got Rhythm 6)But not for me バックミュージシャン:田辺充邦(ギター)、山村隆一(ベース)、バイソン片山(ドラム) B面 1)Take the A train 2)C jam blues 3)Smile(ヴォーカル入り) 4)Perdido 5)Lady Madonna バックミュージシャン:浜崎航(テナーサックス、フルート)、中平薫平(ベース)、吉良創太(ドラム) 文● ASCII