保護者の負担軽減へ、PTAに地域住民が参加 少子化、家庭数減で保護者だけでは資源回収や草刈り無理… 会長・副会長は廃止
長野県平谷村の平谷小学校PTAは4月、地域住民も加入できる新たな組織になった。人口減少が進む中、子どもたちを地域全体で育む態勢をつくる狙い。保護者や地域住民が学校活動へ積極的に参加できる仕組みを目指す。解散する形は取らず、県PTA連合会からは脱退しない。 【写真】PTAに代わる新組織「フラット」 従来の組織は保護者や教職員で構成し、会長や副会長がいた。4月からは村保育所の保護者や地域住民を加え、会長・副会長は廃止した。新たに代表4人体制とし、学校・保育所の職員と、保育所、小学校低学年、同高学年の各保護者から一人ずつを選んだ。
最少の村の挑戦
長野県内最少の平谷村の人口は373人(3月1日時点)。平谷小の児童数は本年度17人。保護者だけでは資源回収や草刈りなどを担いきれず、これまでも地域住民や村職員が支援してきた。今後はPTAの活動を固定化せず、読み聞かせ、菓子作り、催しでの寸劇披露など、やりたい活動ごとにサークルをつくり、地域住民が学校活動に関わるようにする。 2月末に実施した保護者ら向けのアンケートで組織改編の必要性について尋ねた結果、回答者の約半数が改編に賛成し、組織改編を決めた。関係者は「保護者も地域も、子どもたちのためにできることからやることが、今後の学校存続につながる」としている。