青森テレビ

クマの目撃が相次いでいた地点で、最悪の被害が起きました。25日朝の青森市の八甲田山系で80代の女性がクマに襲われ、死亡しました。 【写真・マップ付きで詳しく記事を見る】周辺では21日に「人的被害」・22には「おにぎり」奪われる被害が… 猟友会が発砲しながら、女性が襲われた山の中に入っていきます。 ■25日の事案の概要 消防によりますと、25日午前9時前、「山へ入った女性がクマに襲われた」と一緒にいた男性から通報がありました。 女性は青森県むつ市に住む80代で、タケノコ採りのために山へ入っていたということです。警察や消防などで組織された「捜索隊」は、午後0時半ごろに入山しました。 ■入山した猟友会員「倒れている方のそばに実際にクマが…」 「捜索隊」によりますと1kmほど歩いた先で女性を発見し、救出したということです。 入山した猟友会員は 「倒れている方のそばには実際にクマがおりました。1mくらいか。もうちょっと大きいクマだと思う。（クマは女性の）そばでこちらをうかがっている感じ」 Q.人が行ってもすぐには逃げなかった? 「逃げなかったですね。我々が到着して10分くらいはその場にいた」 ■21日に「人的被害」　22日には「おにぎり」奪われる被害も 消防によりますと、女性は意識不明の重体で青森市内の病院に運ばれ、その後、死亡が確認されました。 現場付近では6月、クマによる人的被害のほか、入山者がクマに追いかけられ「おにぎり」を奪われる被害も起きていました。 ■青森県が「ツキノワグマ出没警報」 青森県　宮下宗一郎知事 「県内全域に『ツキノワグマ出没警報』を発出したいと思います。入山される方は基本的には、クマが出没しているエリアには入山しないようにしていただきたい。そういう場所には近づかないようにしていただきたい」 2021年10月以来、3年ぶりに発生したクマによる死亡事故を受け、宮下知事は25日に取材に応じ、5月15日から発令していた「ツキノワグマ出没注意報」を25日から「警報」に切り替えたことを明らかにしました。 ■25日現在の青森県のクマの出没件数は… 県によりますと、クマの出没件数は、25日現在で235件と2023年と比べ12件多くなっています。

警報の発令は2023年に続き2年連続です。 期間は11月30日までで、県では入山規制についても対応を検討したいとしています。