デビュー半年で“重み”のある初戴冠! ノア初代女子王座に就いた新人レスラーは丸藤正道からの期待に応えられるか?
ノアが女子王座を作ったこと、また王座決定戦がランブル形式だったことに関しても賛否両論は避けられない。ノアのタイトルマッチには“極限の真向勝負”というイメージも強いから、オーバー・ザ・トップロープ決着は“らしくない”のだ。「風当たりは感じます」と皇希。 「以前は、自分の試合がどう言われているか怖くて見ることができなかったんです。でも今は違います。ベルトを巻いているからこそ、マイナスな意見も受け入れようという気持ちになれました。それに『ベルト巻いてるのに弱いじゃん』とは絶対に言われたくないので」 14日のマリーゴールド後楽園ホール大会では、林下詩美と組んで桜井麻衣&MIRAIのタッグ王座に挑戦。タイトル奪取はならなかったものの、30分時間切れ引き分けの熱戦は皇希の株をさらに上げるものだったと言っていい。 「試合の終盤、桜井さんのSTFでタップしそうになったんです。本当に苦しくて。でもそこで“こっちもチャンピオンなんだからタップなんてできない”という気持ちが出てきました」 初防衛戦は1月3日、マリーゴールドの大田区総合体育館大会で盟友とも言える後藤智香と対戦する。防衛を重ね、ノアの本戦でもタイトルマッチがしてみたいと皇希。 「他団体の選手との防衛戦もしてみたいです。怖さもあるけどワクワクしますし、ファンのみなさんにもワクワクしてほしい。どれだけたくさんの選手に“あのベルトがほしい”と思わせるかもチャンピオンとしての勝負だと思ってます」 GHCの女子ベルト。初の試みだからこそまだ色がなく、初代王者の活躍次第で評価はガラッと変わる。丸藤は皇希にあてて、X(ツイッター)にこう書いた。 〈「GHC」という名前が付くからには‘崇高なるベルト’になる事を期待してます〉 その期待に皇希が応えようとすることで、ベルトの価値は自然に上がっていくのではないか。 取材・文●橋本宗洋