え、日経平均株価が上がっている? 私の新NISAどうする?
日経平均株価は年明けからの急上昇が続き、3月には4万円台に突入しました。この展開はどこまで続くのか? 投資家デビューを果たした人、タイミングを躊躇(ちゅうちょ)している人……さまざまな感情が交錯します。
日経平均株価、この先どうなる?
日経平均株価は3月4日に初の4万円台になりました。4月5日時点では約3万8000円ですが、株価は年初から上昇を続け、この日までの約2ヶ月で上昇率はなんと20%です。筆者の周囲では、あまりにも急ピッチな上げ相場を見て「いつ急落するのか?」と先々を危ぶむ声がある一方で、「企業の業績が堅調なのでまだ上昇の余地がある」と強気の発言もあります。 そのような状況の中、新NISA制度が始まりました。すでにつみたてNISAを始めていた人は、そのままの仕組みを“つみたて投資枠”に移動してスムーズに運用が進んでいると思います。 年間の投資限度額が増額されたので、毎月の投資金額を増額したり、運用商品の数を増やしたり、使い方のバリエーションは多くなりましたが、運用の基本的な要領は同じです。つみたて投資のリズムがつかめていれば、リズムに乗って資産を積み上げることができるケースもあるでしょう。
分散投資 ~地域・投資対象~
新NISA制度での投資を始めるにあたり、なかなか一歩が踏み出せないという事例を見てみましょう。 Aさん(62歳男性)から投資に関する相談を受けたのは、昨年9月。これまでいつか始めたいと思っていた“投資”に、いよいよチャレンジしたいという意向でした。Aさんは旧NISA口座を開設しているが、未使用の状態とのこと。折しも「来年から新NISA制度が始まる」というタイミングで、投資に関する情報がもれていた頃です。Aさんも情報収集されていて、集めた情報をどのように扱えば良いのか戸惑っているように見えました。 そこで、年内に旧NISA口座を使って試験的に投資を始めることをお勧めしました。投資金額は上限の120万円。すべてを投資信託で運用。「年末まで4ヶ月あるので“毎月30万円ずつ”など、決して一括ではなく分散投資をすること」とアドバイスしました。 しばらくして、「NISAを始めました」との連絡を受けました。内容は図表1のとおりです。 (図表1)