森山未來に称賛、壮絶な過去を持つライブハウスオーナー“小林”を熱演<パリピ孔明>
向井理が主演を務める水10ドラマ「パリピ孔明」(毎週水曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第8話が11月15日に放送された。「超孔明じゃん」というせりふが話題のライブハウスオーナー・小林(森山未來)の過去が明らかになり、大きな反響を呼んだ。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】入院中の英子(上白石萌歌)を見舞う孔明(向井理) ■世界的シンガー・マリアが小林に会いに来る 同ドラマは、「ヤングマガジン」(講談社)で連載中の累計発行部数160万部を突破した同名コミックが原作。魏・呉・蜀という3つの国が天下の覇権を争っていた中国三国時代の名軍師・諸葛孔明(向井)が現代の渋谷に若かりし姿で転生。歌手を目指す英子(上白石萌歌)を、軍師のごとく成功に導いていくサクセスストーリーだ。 孔明が仕えた蜀の皇帝・劉備をディーン・フジオカ、英子がバイトするライブハウス「BBラウンジ」のオーナーで三国志と諸葛孔明の大ファンである小林を森山が演じる。 第8話は、体調が回復して退院することになった英子だが、BBラウンジでのアルバイトを休み、超大型フェス・サマーソニア出場のために必要な新曲作りに専念することに。英子の代わりに孔明があくせく働くなか、BBラウンジに小林と会うため世界的シンガーのマリア・ディーゼル(アヴちゃん)がやって来た。 ■小林の過去の壮絶さに反響が続々 かつてさまざまなバンドの助っ人としてギターを弾いていた小林。それだけでは食べていくことはできず、BBラウンジ前オーナーの吉永(谷中敦)に頼み、働かせてもらっていた。そんなある日、デビュー前のマリアの歌声に魅了され、バンドを結成した。 そして巡って来たのが、英子と同じくサマーソニアへの出演。小林はなんとしてもチャンスをつかむため、当時オーディション制だった新人枠を手に入れようと、500万円もの賄賂を用意。だが、それは詐欺でオーディション自体も受けられなくなってしまった。マリアは、「私、純粋に音楽だけで勝負したかったな」と泣きながら去った。 その日を最後にギターを辞めた小林は、賄賂の借金を返すため、裏稼業で“鉄砲玉”といわれる危険な仕事を請け負うように。音楽から離れて自暴自棄にもなっていた小林だったが、恨みから街中で刺されてしまったとき、聞こえてきたのがマリアの歌「I‘m still alive today」。“今日も生きてる”と歌うマリアの歌声に導かれたように、たどり着いたBBラウンジで吉永に助けられた。 銃撃など作品が変わってしまったのかと思うほどのハードな描写が挟み込まれた小林の回想シーン。視聴者からは「オーナーの人生想像の何倍も壮絶過ぎてビビってる」「平和なドラマだと思ったら急にバイオレンス」「スピンオフ作品できるくらいの濃いお話」「オーナーの過去に涙した」などの反響のほか、「さすが森山くんの迫真の演技!やはりただのオーナー役だけじゃないと思ってたよー」「オーナーが森山未來で良かった めっちゃカッコいい」「森山未來さんに圧倒された」と森山の演技も称賛を集めた。 ■“つながり”をキーワードに熱いストーリーが展開 小林はその後、「若いやつ、育ててみんのも悪くねぇぞ」と吉永に言われ、BBラウンジで再び働き始めた。吉永の影響で三国志を好きにもなり、残念ながらしばらくして吉永が亡くなってしまったためBBラウンジの後を継いだのだった。 英子の歌声に魅了されてサポートする孔明と、マリアの歌声を世界に届けたいと願っていた小林。三国志だけでない2人のつながりが胸を熱くする展開となった。第8話のキーワードは“つながり”だった。 今回、孔明は、父親が音楽のために家族を捨て、そのため母親が歌手になることを反対している英子にも過去と向き合わせて新曲を生むきっかけをつくると同時に、小林の過去を知って再び音楽と向き合う策を講じた。 英子と家族のつながり、小林と音楽、また前オーナー吉永やマリアとのつながり、家出して上京したばかりの英子を救った小林とのつながり、英子がその小林に連れて来られたBBラウンジのステージで見たマリアの歌声に生きる力をもらったというつながりなど。現代に転生した孔明も含め、マリアの歌のように“今日も生き”、つながっている。 英子の新曲「Time Capsule(タイムカプセル)」をアレンジした小林がギターを弾き、英子がBBラウンジで披露しているライブシーンは、そんなつながりが見えてくるものだった。 ただ、ラストでは“つながり”の一つが不穏なものを帯びていた。前話で明らかになった英子をつぶそうとしているスーパーアーティスト・前園ケイジ(関口メンディー)が小林に「お久しぶりです」とあいさつ。小林の雰囲気からは感じないが、因縁めいたその口ぶりが、どんな波乱を巻き起こすのだろうか。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部