「フィットネス」市場、復調 前年度比1割増へ 大手は10年で3千店超増 急増「chocoZAP」が存在感
「低頻度利用」×「低価格」で広がる選択肢 24年度は「コロナ前並み」7000億円到達の可能性
フィットネスをはじめ「運動」への意識が高まっている。AZWAY(東京・豊島)が、全国の男女577人に「2024年に挑戦したいこと」を聞いたアンケート調査では、スキルの取得や副業などに続いて「筋トレ・フィットネス」が4位となった。企業の健康経営の一環として福利厚生に取り入れる動きも進むほか、在宅勤務の普及などで健康や美容に関心を持つ層の増加を追い風に、24年度のフィットネス市場はコロナ前並みの7000億円に到達する可能性がある。 今後は、利用者層が拡大・多様化する中で「低頻度利用」「低価格」への対応が戦略的な課題になると予想される。フィットネスクラブやスポーツジムの利用頻度は「週2~3回」のケースが多く、1週間当たりの滞在時間が短いライトユーザーの占める割合が高い企業は少なくない。月当たりの会費が少額であることや、24時間営業など利用面での「敷居の低さ」を武器とする小型店がこうした層を取り込み成長が続くなか、高齢者層などの取り込みを得意としてきた総合型フィットネス業態がどのような戦略を打ち出すか注目される。