（写真：東奥日報社）

　青森県は18日、2023年産県産リンゴの流通実績（23年8月～24年8月）を発表した。首都圏など県外主要5消費地市場の1キロ当たり平均価格は、過去最高値タイの463円となり平年比32％高。昨夏の猛暑などで収穫量が少なかったことによる品薄感から価格が上昇し、青森県に甚大な被害をもたらした「リンゴ台風」の影響を受けた1991年産以来32年ぶりの高値水準となっている。 　県りんご果樹課によると、23年産リンゴは夏季の高温による日焼けや収穫前の落果、鳥獣による被害などで収穫量が大幅に減少。一方で、他県産リンゴや競合する果物も収穫量が少なく、市場に流通する果物が全体的に高値傾向だったことで、県産リンゴの引き合いは例年通り保たれた。 　消費地価格を品種別に見ると、主力のふじは同32％高の474円、王林は同29％高の451円、つがるは同30％高の392円、ジョナゴールドは同25％高の487円、紅玉は同40％高の486円など。このうち、つがるとジョナゴールド、紅玉は品種ごとに見ても最も高い価格だった。 　同課の種市順司課長は「23年産リンゴは収穫量こそ少なかったものの食味がよく、生産者が厳選出荷を徹底したことでかなり高値で最後まで走りきることができた」と総括した。 　23年産リンゴの24年8月単月の消費地市場価格は同12％高の571円。ふじ同14％高の651円、王林同15％高の436円、ジョナゴールド同13％高の538円だった。