トランプ2.0は「チャイナ・ファースト」になるのか 米中露“強者連合”を模索…従来の同盟国は“責任放棄”の可能性も?
「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を旗印に、同盟国に領土の割譲を求めたり高関税を課すなどと威嚇するトランプ次期米大統領が、その一方でライバルの中国とは関係改善をはかる「チャイナ・ファースト(中国第一主義)」とも言えるような対話を舞台裏で始めていることを明らかにした。 【画像】1月7日の会見で「メキシコ湾をアメリカ湾に名称変更予定」「グリーンランドが必要」など発言したトランプ氏
中国側と「良い関係を築ける」トランプ次期大統領が明言
トランプ次期米大統領は6日、保守派の司会者ヒュー・ヒューイット氏のラジオ番組に出演し、政権のあり方を説明する中で次のように述べた。 ヒューイット氏: さて、習近平氏ですが、彼は実際にはあなたのライバルです。アメリカに匹敵するほど強い人物は彼だけです。彼はタフな人物ですね。あなたは彼とうまくやっていけますか? トランプ次期大統領: うまくやれると思いますよ。知っての通り、彼らの経済は現在あまりうまくいっていません。 ヒューイット氏: そうですね。 トランプ次期大統領: そして彼らは我々を非常に必要としています。うまくやれると思いますよ。 新型コロナウイルスまでは、習主席とは非常に良い関係を築いていました。それが大きな分岐点となりましたが、それまでは非常に堅固で強力、そして友好的な関係でした。 彼は強い男で、力強い人物です。中国では確かに尊敬されている人物です。しかし、彼らは問題を抱えており、おそらく我々は非常にうまくやれるだろうと予測しています。しかし、それは相互的でなければなりません。中国はアメリカから年間1兆ドルを搾取しています。1兆ドルは多いと思いませんか? ヒューイット氏: そうですね。 (中略) トランプ次期大統領: しかし、私は非常に良い関係を築けると考えています。そして、すでに代表者を通じて話し合いを進めています。 ヒューイット氏: 初めて彼と対面する時は非常に興味深い出会いになるでしょうね。 トランプ次期大統領: 彼らの代表者を通じて話を進めており、対話を続けています。 これは、トランプ次期大統領が2期目へ向けて裏で北京と接触を始めていることを初めて明らかにしたもので、“トランプ2.0”は中国との友好的な関係を築くことを目指している、と示唆したものと受け止められている。(「ザ・ヒル」7日「トランプのアメリカ・ファーストはアメリカ拡張に」)