THE RAMPAGEの鈴木昂秀 ワンチャンドッキリと思った主演映画で魅力ジワリ〈ただ、あなたを理解したい〉
ダンス&ボーカルグループ THE RAMPAGEのパフォーマー、鈴木昂秀が主演する映画『ただ、あなたを理解したい』(碓井将大監督)が2月23日に公開となる。これまでにも映画やドラマ、舞台などさまざまな場所で演技に挑戦してきたが、本作で映画初主演。THE RAMPAGEやそこから派生したヒップホップユニットのMA55IVE THE RAMPAGEでは年下で弟キャラの鈴木。この映画に出会えてラッキーだった? 鈴木に聞く。 公開を控えた2月13日、鈴木は都内の映画館でともに映画を作った面々と舞台挨拶に立っていた。ステージの真ん中で、共演者たちの言葉を受けて顔をくしゃっとさせて笑ったり、ツッコミを入れて盛りあげたり。応援に駆けつけたMA55IVE THE RAMPAGE(以下、MA55IVE)のメンバーは、そんな鈴木の姿を誇らしく思ったという。 インタビューしたのはそれよりも少し前。主演映画の話でインタビューを受けるってどんな気持ち?と聞くと「ちょっと不思議です。だけど、やっと公開できる、みなさんに届けられるといううれしさがあります」 『HiGH&LOW』シリーズや舞台作品への出演経験はあるが主演は初めて。出演の経緯を聞くと「映画に主演しませんかって、おいしいなーって思って」と素直過ぎる答えが返ってきた。 「その時点では、僕には具体的なストーリーであったり詳しいことは知らされなかったので、ワンチャン、ドッキリか何かかなとも思ったんです。それから時間が経つに連れて、ちゃんとしたプロットが届いて、本当なんだって。青春系を演じてる自分を想像してなかったし、演じるのがすごく楽しみになりました。台本が届くと(主人公は)自分っぽくてやりやすそうだなって感じましたし、作品への興味もどんどんどんどん湧いてきて、この作品をどうしてやっていこうかって、すごく楽しくなりました」 映画は、さまざまな事情を抱えながらも夢を追ったり新たな目標を見つけたりしながら進んでいく若者たちの姿を描く青春群像劇。鈴木が演じる主人公の祐也は夢を追って故郷を離れたものの思うようにはいかず、彼女を連れて、「なんにもない」地元に久しぶりに帰省する。そして、物語が展開していく。 祐也は、いわゆる普通の人。こういう人よくいるよなあというタイプの青年だ。THE RAMPAGEのメンバーと出演した舞台『PICK☆3』(2023年1月上演)で演じた役と重なる部分も感じる。こうした役は個性が強烈なキャラクターよりチャレンジがありそうだが……。 「比較するとムズいかもしれないですけど、僕、この台本がすごく理解できたんですよ。祐也と自分に共通する部分もあって。例えば、なんか……だらしない人間のところとか(笑)、今それを言っちゃダメしょってところを言っちゃうだとか、基本的にポジティブで、人に対してなんかしてあげたくなってしまうところとか。彼女を追いかけるべきだろうっていう場面があるんですけど、なんか考えちゃって追いかけないとか。そういうところに“だからお前、マジで…”ってなります。その一方で、そこをもっと考えてあげてたら、こうならなかったというところもあって」 当たりさわりのないコミュニケーションでお互いを傷つけずに生きていくことが“よき”とされるなかで、映画の中の登場人物は『ただ、あなたを理解したい』と心をぶつけ合う。 「お互いを理解しなくても生きていける時代……そういう空気を感じることはありますけど、僕は理解しないと生きていけないなって思います。いつも僕は16人でアーティスト活動をしているのですが、最初は寮生活からスタートしました。全然知らない人と一緒に生活していくなかで、お互いを理解することの大切さを知りました。なぜこの人は怒っているのか考えるのもそうだし、この人は毎日何時にご飯を食べるんだなとか、今日も何かやってるなとか、スケジュールを把握することで生まれてくる理解もありました。理解したいという気持ちと周りを見る力はTHE RAMPAGEのメンバーみんなが持っていると思います」
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