円は対ドルで149円台半ば、良好なリスク環境重し－輸出の買いが支え
（ブルームバーグ）： 17日の東京外国為替市場の円相場は１ドル＝149円台半ばで推移。米国株の上昇で投資家心理が改善したことが重しとなる一方、150円の心理的節目を前に国内企業による円買いも意識され下げ渋っている。日本時間夜発表の９月の米小売売上高を前に積極的な取引は手控えられそうだ。
ＳＢＩリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、米労働市場の鈍化に落ち着きが見られる中、「米小売売上高が予想を上回れば、ソフトランディングにより確信を持つことになる」とし、円相場は150円の突破を試すと予想。東京市場については、150円の節目を前に国内輸出企業による円買いが見込まれることから、レンジ推移になりやすいと語った。
16日はブルームバーグ・ドル指数が３日続伸し、約２カ月半ぶりの高水準に達した。トランプ前大統領による関税引き上げ計画が意識され、メキシコ・ペソを中心にドルが強含んだことも円の重しとなった。米株式相場は反発。景気敏感株が好調で、小型株で構成するラッセル2000指数は約３年ぶりの高水準を付けた。米国債は上昇（利回りは低下）。英国のインフレ率低下を受けた欧州債相場の堅調地合いを引き継いだ。
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Daisuke Sakai
