市が北部7河川に水位計とカメラ、適切な避難に活用を【宇部】
宇部市は来年度、新たに市内北部7カ所の河川で水位計と監視カメラの設置を予定している。昨年6月30日から7月1日にかけての大雨で内水氾濫が発生した場所に設置し、洪水などの情報をリアルタイムに共有することで住民の適切な避難行動につなげる。 設置場所は埴生川など東吉部の3カ所、船木排水機場近くの鈍々(どんど)川支流、二俣瀬木田の山手川、厚東吉見の持世寺川、厚東末信の古川。設置後は、映像を含めた水位情報をインターネットで随時確認できる。 河川監視システム整備事業として、予算は7カ所で計3140万円。台風シーズンが本格化する9月ごろまでの設置を目指している。 市が既に水位計を設置しているのは、西宇部地区の明神川、藤山地区の玉川、恩田地区の岬明神川と中川。中川は監視カメラも導入している。情報はインターネットで公開し、市のホームページにリンクを掲載している。 大木公明防災危機管理監は「状況把握に活用してもらうとともに、市が避難指示などを発令する際の判断材料にもできれば」という。土木河川課の河口力課長は「速やかな避難行動につなげ、逃げ遅れゼロを目指したい」と話した。 昨年の大雨での市内の浸水被害は、小野、二俣瀬、厚東、西宇部、吉部地区などを中心に、住家が床上22件、床下20件、非住家が床上16件、床下4件だった。土砂崩れなどで住家の全壊1件、一部損壊9件の被害が出ている。