【世界卓球】逆転勝利の張本美和「『やれるところまでやる』という、絶対にあきらめない気持ちがあった」
◇世界卓球2024(団体戦) 2月16~25日 韓国・釜山 日本女子が3-0で勝利した準決勝の香港戦、トップに起用された張本美和。「ABC-XYZ」のスウェイスリング方式の団体戦で、オーダー交換時のコイントスで香港がABC、日本がXYZに決定。以下のようなオーダーとなった。 〈日本 vs. 香港〉 1番 (X)張本美和 vs. (A)杜凱琹 2番 (Y)早田ひな vs. (B)朱成竹 3番 (Z)平野美宇 vs. (C)李皓晴 4番 (Y)早田ひな vs. (A)杜凱琹 5番 (X)張本美和 vs. (B)朱成竹
トップに張本が出場したのは、早田をエースとして(Y)で起用したためだ。日本男子が中国と対戦した準々決勝で、松島輝空を(X)で起用し、相手エースの(A)樊振東とトップで当たったのと同じパターンだ。XYZではエースの選手を(X)で起用してしまうと、1番で出た後に5番まで出番が来ない。4番までに試合が決まってしまったら元も子もないので、エースは(Y)で使うケースがほとんどになる。 この「ABC-XYZ」の試合方式では、前半で互いのエースが1点ずつ取り、1-1になるケースも多い。1番で相手エースの杜凱琹を破り、2番につないだ張本美和は、この香港戦で最も大きな役割を果たしたと言える。
「『やれるところまでやる』という、絶対にあきらめない気持ちがあった」
「今日は会場に慣れるのがすごく遅かったし、1・2ゲーム目は自分のやりたい戦術も定まっていなくて、サービスも台から出ることが多かった。もしかしたらこの流れのまま行ってしまうかもしれない、という気持ちもありました」。試合後の囲み取材で、張本はそう語った。 「それでも『やれるところまでやる』という、絶対にあきらめない気持ちがあったので、3ゲーム目からは少しゆっくりとしたペースでやることができた。1・2ゲーム目はサービスが出てしまうことが多かったんですけど、3ゲーム目からは台から出てもいいから、フォア前だったり、バックへのいろいろなサービスだったり、いつも自分がしているプレーをもう一回丁寧にやっていった。それが効いたのが良かったと思います」(張本)