熊本県湯前町にある城泉寺（じょうせんじ）は、鎌倉時代の初めに建てられた県内最古の木造建築です。その御堂にあるのが、国指定重要文化財の「阿弥陀如来坐像」。高さ約90センチの仏像を福岡県の九州国立博物館で展示するため、約200キロの大移動が行われました。 【写真を見る】「謎多き仏像」なぜ熊本に?鎌倉時代に京都から大移動…今回は福岡県の展示に向け約200キロ大移動 記者「800年前に京都で作られ、この地にやってきた仏像。その歴史には多くの謎が残っています」 謎の一つが『都の仏像が、なぜ熊本にあるのか』。 九州国立博物館 大澤信 研究員「仏像を作りたいと言った人の力を示すものでもある。（仏像を見ることで）その土地の有力者を見ることができる」 当時の人吉球磨の領主・相良氏が京都の仏師に制作を依頼したとする説があるものの、真相は謎のままです。 慎重に梱包され、博物館へと運ばれた仏像。人吉球磨ゆかりの文化財、約50点を集めた特別展は、九州国立博物館で10月22日から12月15日まで開かれます。