「くまモンの上司」熊本県の蒲島知事が退任 若者へ贈る3つのメッセージ 村一番貧乏で小中高と落ちこぼれ
熊本県知事を4期16年務めた蒲島知事の座右の銘の一つ「逆境の中にこそ夢がある」という言葉がある。 4月15日に退任する蒲島知事への単独インタビューで、知事から若者へのメッセージを届ける。 【画像】東大教授時代の蒲島知事
「極貧生活」「落ちこぼれ人生」
4月15日で熊本県知事を退く蒲島知事は、アメリカ・ハーバード大学の大学院を卒業後、東京大学の教授を経て熊本県知事に就任した。 蒲島熊本県知事:熊本県知事になることができたのは夢を持ち続けたから。その経験を踏まえて若い世代に3つのメッセージを贈りたいと思います。一つ目は、私の座右の銘の「逆境の中にこそ夢がある」です 蒲島知事は、2024年2月の知事として最後の熊本県議会で自身の高校時代までを「思えば私は村一番貧乏な家に生まれ、そして小・中・高と落ちこぼれ」と話している。 旧鹿本郡稲田村(現在の山鹿市)に9人きょうだいの7番目として生まれた蒲島知事は、自身の本で幼少期や少年時代を「極貧生活」や「落ちこぼれ人生」と表現している。 小・中・高と蒲島知事の同級生の芹川孝弘さんは「子どもの考えじゃなくスケールが大きかった。だからイジメられてもいた、逆に。(学校では)『蒲島君どこにいるの?』と図書館か一本松だった」と当時を振り返る。
夢を育んだ一本松の丘での思い出
蒲島熊本県知事:学校の勉強もほとんどせずに、鹿本町の一本松の丘で小説を読みふけりながら、将来の夢に思いをはせていた少年時代だった 蒲島知事が高校時代に学校を抜け出し読書にふけっていたのが、山鹿市鹿本町にある一本松公園。蒲島知事は、読んでいた小説の影響から「小説家」や「政治家」、そして遠くに見える阿蘇で「牧場主」になるという夢を育んだという。 蒲島熊本県知事:二つ目は、未来に向かって最初の一歩を踏み出すことが大事。三つ目は、夢の実現のために周囲の期待値を超える120パーセント努力すること 「牧場主」の夢に向かい、21歳のときにアメリカへ農業研修生として一歩を踏み出した蒲島知事。その後、学問に目覚め、アメリカの大学で学ぶため努力を重ねたという。 蒲島熊本県知事:周囲の期待値を超える努力を続けていれば、必ずそれを見てくれる人が現れ、それが人生の更なる大きなステージにつながっていくと思います