自民党総裁選、最多9人の争い 12日告示、決選投票含み
岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選は12日に告示される。上川陽子外相(71)は11日、立候補を表明、斎藤健経済産業相(65)が出馬を断念し、9人が争う構図が固まった。過去最多だった08年と12年の5人を大きく上回った。1回目の投票でどの候補も過半数を獲得できない可能性が高く、上位2人による決選投票にもつれ込むのは必至の情勢だ。派閥裏金事件を踏まえた対応などが主要な争点に見込まれる。 裏金事件を受け解散方針を決める派閥が相次いだ。派閥の締め付けが弱まり、乱戦模様となっている。立候補には推薦人20人が必要なため残る国会議員票は限られ、党員・党友票の動向が鍵を握る。 総裁選に初めて挑む上川氏は東京都内で会見し、「難問から逃げず、国民の皆さまと新たな日本を築きたい」と意気込みを語った。高市早苗経済安全保障担当相(63)に続いて今回2人目の女性候補となる。 斎藤氏と野田聖子元総務相(64)はそれぞれ推薦人を確保できず、総裁選出馬断念を表明した。野田氏は小泉進次郎元環境相(43)の推薦人に回る。