ガンダムが北米で大人気 ファンの熱狂が育てる日本コンテンツ【WBS】
その世界のIPランキングで13位に入るコンテンツがガンダム。東京・江東区の「ガンダムべース東京」では初期の作品から、最新作まで2000種類のガンダムのプラモデルがあります。 ファンの熱量が高いガンダム。それが世界のIPビジネスでも有利に働きます。 「こちらご覧ください。山積みのガンプラです。すごい量のガンプラが用意してあります。そしてこちらでは、黙々とガンプラ作りに励むファンの方がたくさん集まっています」(ニューヨーク支局の田口智也記者) アメリカ・ニューヨークで開催されたガンプラづくりのイベントにはファン50人が集まりました。主催者は企業ではなく、ファンたち自身です。イベント主催者のティム・マーティン トゥーソンさんの「ガンダムは好きか?」との号令に「ガンダムが大好きだー!」と会場中から掛け声が上がります。 「これを作るのに2週間かかった。ガンメタリックの塗装や傷や汚れの再現など集中的に施したんだ」(ファン歴7年の参加者) 「まだ始めたばかりだが、絶対に このレベルまで上達したい!」(新規の参加者) ファン同士が切磋琢磨して盛り上がります。 「すごい盛り上がりを見せていて 少なくとも ファンは5倍に増えている」(イベント主催者のティムさん) ガンダムのIPを持つバンダイナムコグループ。事業を統括するチーフガンダムオフィサーの藤原孝史さんは、この北米での人気について「北米でのチャレンジと成功が今後さらに世界で拡大していく中でも一番大事」とアメリカでの成功が世界展開でのカギになるといいます。 動画配信サービスの普及で、海外でも過去作品が見られるようになったことが転換点だったといいます。バンダイナムコは日本でも世界でも、ファンが自然とその輪を広げてくれることがIPビジネスの肝だと見ています。 「われわれが作ったタッチポイントではなくて、既にいるファンをタッチポイントとして、もっと大きな発信をしていく考え方」(藤原さん) こうした施策の結果、ガンダム事業の年間売上は拡大していて、2025年度には1500億円まで到達させる計画です。 「作品にとって一番良い環境はずっとファンがいること。ファンの熱量を高めていくことが結果的にガンダムというビジネスを大きくしていく」(藤原さん) ※ワールドビジネスサテライト