「山の信州」アピールへ長野県と市町村、JRなどが連携して大型キャンペーン
長野県観光を全国にアピールする「信州デスティネーションキャンペーン(信州DC)」が7月1日スタート、全県で開幕イベントがありました。県、市町村、観光関係団体やJR各社が協力して信州への誘客を図る大掛かりな観光PR作戦。9月30日までの期間中、眠っている観光資源の掘り起こしや洗練化、受け入れ態勢の充実など総合的な対策を進めます。外国人観光客の増加などの課題にも取り組み、誘客の底上げに期待しています。 【写真】「本物の日本は田舎にある」ゲストハウスが相次ぎ開業
北アルプスなど擁する山岳県
デスティネーションは旅行などの目的地や行き先の意味で、このキャンペーンは信州への誘客を図る宣伝活動を意味します。県などの行政、観光関係の団体、旅と密接な関係があるJR各社の横断的な連携で全国からの誘客を図ります。 キャンペーンでは長野県の特徴を生かすため、北アルプスなど持つ国内有数の山岳県として「山岳高原リゾート」をアピール。「山の信州」というブランドを確立しながら、各地域の食の文化や伝統文化、ご当地キャラなども本格的に紹介していきます。 期間中の特別企画として県内5000の宿泊施設に泊まった人たちが観光写真に応募すると抽選で800人に無料宿泊券をプレゼントしたり、夏休みの自由研究のための「子ども体験塾」の開催、ワインを楽しみながら走るJR東日本のワイントレインの運行なども用意。外国人のための通訳サービスなども予定しています。 ほかに、観光で訪れた人を歓迎する「手を振ろう運動」や「お出迎えイベント」も提唱。山野を走る観光列車などに手を振ったり、特急列車などの観光客を駅頭で迎えて歓迎することも呼び掛けています。
県内各地の主要駅で催し
この日は県内各地の主要駅で信州DCスタートのイベントを開催。そばがきの振る舞い(小諸駅)、八方太鼓の演奏(白馬駅)、木やりの披露(上諏訪駅)などがあったほか、列車の「お出迎え」や、手を振って見送る歓送迎が各所で行われました。 JR長野駅の自由通路で行われた開幕セレモニーは、阿部守一知事、JR東日本の川野邊修副社長、JR東海の長田豊副社長らが出席してキャンペーンの開幕を宣言。阿部知事は「長野県の価値と素晴らしさを全国の人に知ってもらう機会にしたい。長寿県長野の健康にも良い食べ物も味わってもらいたい。さまざまな催しに長野県の一人一人が関わり、信州が変わっていくきっかけにしてほしい」とあいさつ。 JRの川野邊副社長らも「多彩な旅行商品を用意し、信州の魅力を発信していきたい。高原の自然を楽しむ列車の運行などもすでに好評です」などと協調態勢をアピールしました。