<勇敢・豊川’24センバツ>マネジャー6人 心弾む 苦しい時に支える笑顔 /愛知
センバツに10年ぶり2回目の出場を果たす豊川の縁の下の力持ちであるマネジャーにとっても甲子園は「憧れの舞台」。勝ち続けてほしいと、チームのサポートにも一層力を込める。【塚本紘平】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 豊川のマネジャーは、2年の太田椛友(ちさり)さん、金田優香さん、河合来未さんと、1年の井川真緒さん、新海祈莉さん、山脇友那さんの計6人。役割はスコアブックの記入、ノックの球出し、グラウンド施設の清掃、道具の整理整頓など多岐にわたる。金田さんは「誰かが見ていなくても目に見えないところで頑張ろう」と心に決めている。 チームは週6日活動しているため、他の高校生と比べるとプライベートな時間は少ない。河合さんは学業も考えて1年時は別の部活に入っていたが、もともと野球が好きで憧れだったマネジャーのことが忘れられず2年生から入部した。新海さんも「夜遅くまで自主練習をしている部員を見ると自分も頑張ろうという気持ちになる」と話す。 チームは昨夏の発足当初、長谷川裕記監督から「最弱世代」と呼ばれ、夏場に組んだ全国強豪校との練習試合も負けが続いた。選手間に重い空気が漂うこともあったが、マネジャーたちはそんな時こそ普段と変わらず、笑顔で明るく接することを心掛けた。内野手の竹内蓮弥(2年)は「夏の苦しい時でもマネジャーがいたから元気をもらった。甲子園の出場はマネジャーたちの支えがあったからこそ。本当にありがたい」と感謝を口にする。 そんなマネジャーたちの献身的な働きもあり、チームは愛知県大会準優勝、東海大会優勝、明治神宮大会4強と快進撃を続けた。井川さんは大会で勝ち上がるナインの姿を見るたび「マネジャーをやっていて良かった」と実感したといい、山脇さんは甲子園出場が決まった時の心境を「甲子園はマネジャーにとっても憧れの舞台。夢みたいだった」と振り返る。 夢舞台の開幕まで1カ月を切った。太田さんは「ここまできたからこそ絶対勝ち続けてほしい。選手たちを支えられるように今まで以上に頑張りたい」と気合を入れる。