エンジェルスの“170キロ男”ベン・ジョイスが新球“スプリンカー”を習得!モデルチェンジで一気に飛躍なるか<SLUGGER>
6月16日(現地)のジャイアンツ戦で102.3マイル(約164.6キロ)を計測し、大谷翔平の持つ101.4マイル(約163.2キロ)の先発投手球団最速記録を更新したベン・ジョイス(エンジェルス)。テネシー大時代の2022年に大学野球史上最速の105.5マイル(約169.8キロ)を叩き出したことでも知られるジョイスの剛腕ぶりは、ファンの間でもすっかり定着した感がある。 【動画】これがベン・ジョイスの新球“スプリンカー”だ! だがその一方で、彼はここに来て、新たな武器も手に入れようとしている。 「新たな武器」の名は“スプリンカー”。文字通り、スプリッターとシンカーの中間のような球で、右打者に食い込むようにシュート回転しながら落ちていく。ツインズの守護神ヨアン・デュランや、パイレーツの怪物ルーキー、ポール・スキーンズも多用しているこの“スプリンカー”を、ジョイスも最近になって投げ始めたのだ。 MLB.comのソニア・チェン記者によると、ジョイスは当初、シンカーの習得を模索していたが、しっくり来る握りがなかなか見つからなかった。しかし、先週のアリゾナ遠征中にチームメイトで同じくスプリンカーを操るホゼ・ソリアーノ、ベテランのハンター・ストリックランドから助言を受けながら試してみると、すんなりハマったのだという。 すると、ジョイスはこのスプリンカーをさっそく実戦で試すことにした。本人によると、14日のジャイアンツ戦では27球投じたうちおよそ10球、オープナーとして先発マウンドに立った16日は42球中半分近くがスプリンカーだったという。 ロイ・ワシントン監督が「試合の最後を締めくくるにふさわしいメンタリティを持っている」と期待を寄せる23歳。新たに手に入れた“魔球”が今後、本格的に決め球として機能するようになれば、平均100マイル超の4シームとの相乗効果で一気に飛躍を果たす可能性も十分あるはずだ。 構成●SLUGGER編集部