【香港チャンピオンズデー】〝思った通りにいかないのが競馬〟 2008年のほろ苦い記憶 今年は8頭の日本馬が戴冠を目指す
今週末、日本の京都競馬場ではGⅠ天皇賞・春が、香港のシャティン競馬場では3つのGⅠレースが行われる。 香港の3つのGⅠのうち2つ、クイーンエリザベスⅡ世カップ(芝2000メートル、以下QEⅡ)とチャンピオンズマイル(芝1600メートル)にそれぞれ出走馬を送り込んだのが、2008年の国枝栄調教師だ。 チャンピオンズマイルに挑んだのはマイネルシーガル。同馬の父ゼンノエルシドは2001年にGⅠ香港マイルに出走。現地でも人気に推されたが、最下位14着に沈んでいた。父のリベンジを果たすべく香港入りしたマイネルシーガルだが、残念ながら結果は10頭立ての10着。父同様、最下位に敗れてしまった。 一方、QEⅡにはマツリダゴッホが挑戦した。手綱を取ったのは蛯名正義騎手(現調教師)。1995年、当時GⅡだった香港カップをフジヤマケンザンで制した日本の名手。前年のGⅠ有馬記念を制したコンビで期待されたが、こちらも6着と返り討ちに遭ってしまった。 「海外で勝つのはそう簡単ではありませんよ」 悔しそうな表情を見せながらも国枝調教師は淡々とそう語った。応援している側としても、なかなか思った通りにいかないのが競馬だと痛感させられたものである。 さて、今年の香港チャンピオンズデーにはGⅡ金鯱賞を完勝したプログノーシス(牡6・中内田=QEⅡ)や、GⅠ高松宮記念の覇者マッドクール(牡5・池添=チェアマンズスプリントプライズ)ら合計8頭の日本馬が出走を予定している。いずれも強豪揃いのレースだけに、当然、楽な競馬にはならないだろうが、少しでも好結果が出ることを願いたい。(平松さとし)
東スポ競馬編集部