藤井聡太7冠「欧州に普及へ」も「英語は上達していません」国際将棋T優勝の許諾さんと記念対局
藤井聡太7冠(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)が9日、東京・千駄ケ谷の新将棋会館で国際将棋トーナメント優勝者の許諾さん(中国=32)と記念対局を行った。「国際将棋フォーラム2024(7~9日、同所)」の一環で行われた。上手として角落ちで臨み、積極的に攻めてきた下手に勝った。 藤井は、「3筋の継ぎ歩が新鮮で勉強になりました。十字飛車の狙いに意表を突かれました。よく勉強されていて、序盤からしっかり指され、指し手を通してのコミュニケーションを実感しました」と振り返った。 許諾さんは北京市在住で、昨年の将棋の中国王者。ふだんはチェスのインストラクターを務め、ボードゲーム全般を楽しむ。日本で開発されたオンライン対戦将棋アプリ「将棋ウォーズ」では、五段の実力者でもある。会場に姿を見せた日本将棋連盟会長の羽生善治九段(54)と藤井の姿に、「緊張した」と言う。「藤井さんは日本の将棋の神様です。この言葉をぜひ伝えてください」とも語った。 トーナメントには45の国と地域から51人が参加した。それを聞かされた藤井は「うれしく思いました。それぞれの国で広めてもらいたい」と期待する。将棋を国際的に広めるため、「将棋連盟としてコンテンツを開発していく必要がある」との考えを示した。時間があれば「ヨーロッパに普及に出かけたい」とも希望する。ただし、「英語は上達していません」と苦笑いしていた。