「オオタニは超クール、信じられない」ベッツやテオスカーだけでなく…敵将の“大谷翔平50-50称賛”が深い「敬遠は野球の神から見て不適切だ」
50-50達成当日、大谷にとって初のPS進出も決まった
48号を放った17日以降、17、18日で5三振。この日の試合前までに「構えも含めて自分が心地良いところを探しながら(室内打撃)ケージでやっていた」と修正に必死だった。ちょうど1年前の'23年9月19日に2度目の右肘手術を受け、グラウンドから離れた。オフにプロスポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(契約時のレートで約1015億円)の大型契約でドジャースに移籍。右肘のリハビリに努めながら臨む今季は「リハビリは楽しいことばかりではない。進むこともあれば後退することもある」と沈む気持ちとも闘った。 大谷の偉業とともに、チームも大きな節目を迎えた。 ドジャースは12年連続、大谷にとっては初のPS進出が決まったのだ。試合後は祝福の乾杯。大谷もフランスのシャンパン「Veuve Clicquot(ヴーヴ・クリコ)」を一気に飲み干した。 「米国に来て夢に見ていた舞台。勝って決まったのは、自分にとっても凄く大きい」 投手のみの出場も含めればこの日がメジャー通算866試合目で、PS未経験の現役選手では最多だった。故障者続出の今季のド軍を救ったのは、紛れもなく大谷だ。デーブ・ロバーツ監督は「この偉業を世界中が見ており、MLB全体の勝利がもたらされたのだと思う。唯一無二の存在」と称えた。
ベッツもテオスカーも敵将も称賛した
大谷の度肝を抜く活躍での快挙達成に同僚も驚きを隠せなかった。 大谷の後を打つ2番ベッツは「ワオ! 超クールだ。言葉がない。偉大な瞬間を見られて最高。誰もこんなことできないよ」と興奮気味に語り、大谷と仲が良く、本塁打の際にひまわりの種を投げる係のテオスカー・ヘルナンデスも「信じられないシーズンを送っている。凄いことだ」と称賛した。 大谷に3本塁打を浴びたマーリンズのスキップ・シューメーカー監督も脱帽だ。6打席目まで勝負を続けたが「1点差のゲームだったら、たぶん(敬遠で)歩かせていた」と告白。この日は大差がついており「(敬遠は)野球の神が見ても不適切。このゲームに敬意を払い、勝負にいった。選手たちが恐れず、勝負にいったことを誇りに思う」と語り「マーリンズにとって良くない日でも、ベースボールにとっては良い日だった」と続けた。 大谷の偉業は各競技のスーパースターたちにも衝撃を与え、SNSではNBAレイカーズのレジェンド、レブロン・ジェームズが「この男は現実離れしている! 凄い」と記し、NFLチーフスの現役最強QBパトリック・マホームズも「正気の沙汰ではない!」と書き込んだ。 史上6人目の「40-40」をサヨナラ満塁ホームランで決めるなど、常に人々の想像を超えてきた。試合後のクラブハウスで「50-50」Tシャツを着た仲間たちの前で英語で「Keep going! (勝ち続けよう)」と呼びかけ、大きな拍手に包まれた。1年半前に侍ジャパンを奮い立たせた「憧れるのをやめましょう」の言葉を発したのと同じ地で、ドジャースに発破をかける大谷の号令。待ち焦がれていた“10月の野球”、そして夢のワールドシリーズ制覇への始まりだった。 〈第1回からつづく〉
(「Sports Graphic Number More」柳原直之(スポーツニッポン) = 文)
【関連記事】
- 【第1回→】「大谷は前日、じつは本調子ではなかった」番記者が見た“テレビに映らない”舞台ウラ「ファンの歓声で雷鳴が」
- 【写真】「とても美しくてビックリ!」日本人が驚いた“ナマ翔平&真美子さん”の華麗すぎるウォーキング姿。「大谷さん…Tシャツはち切れそう…」ムキムキすぎる腕と胸板! ベッツ・由伸と親愛ハグなど【ショウヘイの愛される日々】も全部見る
- 【あわせて読みたい】「オオタニは想像以上だった」“ドジャースの象徴”カーショーが大谷を認めるまで…なぜ耳元で“感謝”を伝えたのか?
- 【NEW】結婚は大谷をどう変えたのか? 監督へのプレゼントも「実際は真美子だと思うよ(笑)」家族との時間が生んだ“ある変化”「1人でいるよりも…」
- 【必読】大谷翔平でも藤浪晋太郎でもない…元阪神・北條史也30歳が驚いた“大谷世代の天才”「小学生で160cm…スゴ過ぎた」恩師も証言「あの坂本勇人より上だった」