1℃で大違いの入浴効果

――ほかにはどんな効能がありますか？ 加齢臭予防などは……？ 加齢臭の予防はシャワーでも効果があります。とにかく朝、出勤前に41℃のお湯で1分間、体を流すだけで夕方まで加齢臭が抑えられるという研究結果が他の研究者から出ています。 医学的な理屈としては、加齢臭は皮脂が分解されることによって出てくるため、就寝中に出た皮脂を朝のシャワーで1回リセットできるということですね。 ――入浴の注意点はありますか？ お酒を飲んで帰ってきて、お風呂に入ったまま寝てしまうというのは、溺れてしまいかねませんし、かなり危険。お酒を飲んだときにはお風呂はおすすめしません。それから、お風呂に入る前と後でしっかり水分補給をしましょう。

1℃で大違いの入浴効果

――ずばりお風呂の魅力とは？ お風呂は最も手軽だけど、健康効果が高い健康増進装置です。健康維持のためにランニングしたり、スポーツジムに通ったりしている方も大勢いると思いますが、それと同様に、健康作りのためにお風呂に入ってほしいと思います。 まだ30～40代の方だと心配していないかもしれませんが、近年、長期的な研究結果で入浴によって介護予防や、脳卒中、心筋梗塞の予防にも長期的な効果があることが分かってきました。 疲れていたりすると、面倒くさく感じて湯船に入らない方もいるかと思いますが、これを機にお風呂に入るようにしてほしいなと思います。 ◇ もしかしたら、ちょっと熱めのお湯に浸かっていた人も多いのでは？ 副交感神経のスイッチが入る40℃をしっかり守って、10分間の全身浴を実践してみよう。オーシャンズ世代のお悩み軽減に一役も二役も買ってくれる正しい入浴法を、ぜひ今日から取り入れてみてほしい。 アントレース、高山奈美（メディア・ビュー）＝取材・文