テイラー・スウィフト

テイラー・スウィフトがキム・カーダシアンと仲直りすることは当分なさそうだ。 テイラーは4月19日に新アルバム『The Tortured Poets Department: Anthology』をリリース。その中のボーナストラック『thanK you alMee 』と『Cassandra』で、キムとの確執について触れた。前者ではタイトルのスペルを、キムのファーストネームだけ大文字にし、彼女との過去にまつわる曲であることを明確にした。 【写真】バチバチの関係になる直前...⁈笑顔で肩を組み、写真を撮るテイラー＆キム ふたりの確執が始まったのは2016年。当時のキムの夫カニエ・ウエストが、テイラーのことを露骨な表現で歌った『Famous』をリリースしたのが原因だ。 “I feel like me and Taylor might still have sex / Why? I made that bitch famous”（俺はテイラーと今もセックスできる気がする/何故かって？俺があのあばずれ女を有名にしてやったから） 当初、カニエはテイラーが歌詞を予め承認したと主張した。一方で、テイラーは承認した覚えはないと真向から否定。すると、キムはカニエとテイラーが交わした電話録音を3分間に編集した動画を公開した。その中ではテイラーはカニエがその歌詞を使うことに同意したように見えた。

キム・カーダシアン＆カニエ・ウェスト（2019）

その動画の公開後、テイラーに対する反発が凄まじく、彼女は世間の目を逃れ、約1年間引きこもった。その後、6枚目のアルバム『Reputation』をリリース。一連の騒動を回想し、自身のreputation（評判、声望）がみるみる低迷したことを創作意欲につなげ、本作にすべてを込めたと語った。 その後、2020年に25分間にわたる電話の録音がリークし、カニエがテイラーに電話した時点では歌詞に“bitch”という言葉が使われていなかったことが判明した。 『thanK you alMee 』で、テイラーはキムを「スプレータンでブロンズにした彫像」や、「階段から私を突き落とすと脅す」学校のいじめっ子にたとえている。また、2016年のスキャンダル後も、「記事の見出しを書いたり」、「私がほんの少しずつ前進するたびに笑ったり」して、公然と嘲笑ったと非難も込めた。しかし、そんな苦しい思いをしながらも、テイラーはその逆境のお陰で強くなったとも歌詞に綴っている。 もう1曲の『Cassandra』も裏切りや誹謗中傷にまつわる曲で、テイラーは「真実が出てくれば」自分の疑いは晴れると綴った。曲名は古代ギリシャ神話に出てくるカサンドラに由来する可能性が高い。災害を予見する能力を授かったが、その予言を信じないように呪いをかけられたトロイの王女で、テイラーは歌詞の中で自分をその巫女にたとえている。 キムとの確執を再熱させた両曲は、2017年のアルバムをレコーディングし直した『Reputation(Tailor’s Version)』のリリースの期待度も盛り上げている。