「本人が立候補すれば」立憲・小沢一郎氏の相次ぐ泉代表への“ダメ出し”に集まる疑問、否めない「非主流派感」
9月に予定されている立憲民主党の代表選に向けて、同党所属の小沢一郎衆院議員の動きが活発化している。 【写真あり】動物大好き「小沢一郎」うちの柴犬は選挙向きですかね(笑) 7月19日、小沢氏は野田佳彦元首相と、およそ8年ぶりに都内で会食。その翌日には小沢事務所の公式Xに《次の選挙で政権交代できないと、野党は馬糞の川流れ状態で再起不能になるだろう》とポストしていた。 また、27日には神奈川県横浜市での講演で「(野党協力が)3年たってもできなかったのに、(代表選までの)この1カ月でできるのか。ダメでしょう」と、現執行部を痛烈に批判。さらに泉健太党代表が22日に国民民主党の玉木雄一郎代表、23日には日本維新の会の馬場伸幸代表と都内で会食したことについても、「いま、あわてて食事してどうなるわけでもない」と、あきれ顔で指摘していた。 「小沢さんは、本気で『泉下ろし』の火の手をあげています。1993年、非自民・非共産の8党派による『細川連立政権』が誕生しましたが、このとき影の立役者とされたのが小沢氏です。剛腕といわれていますが、裏では連合の山岸章会長(当時)に土下座までして、社会党の協力を取りつけたとされています。権力のためなら、なりふり構わないのが小沢氏です。 その後、自民党に政権が戻り、自身の政治とカネの問題などもありながら新進党を結成し、そこから太陽党が分裂、再び自由党結成から民主党合併へと離合集散を繰り返しながら、2009年に鳩山政権を誕生させました。こうした『生々しい政治』を経験してきた小沢氏にすれば、いまの泉執行部がぬるま湯に見えて仕方がないのだと思います」(ベテラン政治記者) とはいえ、小沢氏は党内では無役。2021年の総選挙では小選挙区で敗れ、比例東北ブロックでの復活当選となった。影響力の低下が見てとれる。党内での「立ち位置」はどうなのだろうか。立憲関係者が語る。 「立憲民主党の議員の多くは、選挙が盤石ではありません。『野党共闘がなければ負ける』と心配している議員も多いのです。2023年、小沢氏が『野党候補の一本化で政権交代を実現する有志の会』を立ち上げたところ、党所属衆院議員の過半数になる50人以上が参加しました。小沢氏の『野党は候補者を一本化させるべき』という考えに同調する議員はかなりいて、小沢氏の政治手腕や人脈に期待してのことでしょうが、実際のところ党内からは『小沢氏に野党をまとめる策とエネルギーはあるのか』という声が聞こえてきます」 政治ジャーナリストの宮崎信行氏も小沢氏の存在感の低下を指摘する。 「今回の発言にしても、党内には大きな影響はないと思います。小沢氏は2023年6月に『一清会』というグループを立ち上げましたが、半年後の11月に開いた初会合に姿を見せた国会議員は12人でした。『非主流派感』は否めません」 Xでも、小沢氏への厳しい声が相次ぐ。 《今、内輪揉めしている時ではない》 《今更こいつについていく奴いるの?》 《小沢氏はこれまでも壊し屋として何度も作っては自分が気に入らないと壊すの繰り返し。新進党、細川政権、民主政権。彼が全て悪いとは言わないが中心的役割であったのは事実。党内民主主義をいうなら彼ほどの人物なら直接泉代表に会い現状に対する不満や提案を言ったらいいのでは。何時も彼は外から》 《小沢一郎大先生ご本人が代表に立候補すればいいんですよ、2010年みたいに》 小沢氏は2024年で82歳、国会議員在職は55年になる。「最後の戦い」(自民党議員秘書)はどのような展開になるのだろうか。