ソフトバンク育成出身左腕の前田純、CSで〝第2先発〟へ 「相手にデータがない」プロ初登板から一気に短期決戦の秘密兵器へ
◆ソフトバンク全体練習(13日、みずほペイペイドーム) 育成出身の左腕、前田純投手(24)が、〝第2先発〟としてポストシーズンに臨む。「いいチャンスが来たので、2軍でずっとやってきたことを出せれば」と、初の大舞台に気をはせている。 ■来季構想外となった選手【一覧】 13日に実戦形式の練習で登板した前田純は打者8人に対して投じ、柳田悠岐や近藤健介など4人から三振を奪った。安打性の当たりは1本のみ。「ちょっとウキウキしながら投げてた。高めだったり、低めだったりをうまく打者に見せて真っすぐで押し込めた」と充実感を口にした。小久保監督も「真っすぐがね、みんな空振りする。多分、(スピード)ガンより(体感速度は)全然速いんじゃないですか」と評価した。 レギュラーシーズン終盤にプロ初登板を果たした育成出身左腕が一気に名乗りを上げた。2023年に日本文理大から育成10位で入団。2年目の今季は7月末に支配下契約をつかむと、9月29日の日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)で初先発。6回無失点の好投でプロ初勝利を挙げた。 レギュラーシーズン終了後、小久保監督がクライマックスシリーズでの先発候補に挙げるなど、猛アピールに成功。結果、回またぎもできるロングリリーフといった形での起用が想定される。前田純は「一応、先発というカテゴリー。中(継ぎ)の先発みたいな感じなので、あまり変えずに一人一人を抑えて淡々と攻めていこうかなという感じ」と話した。 倉野信次投手コーチは「いろいろな使い方を考えています」と説明した上で、「彼の可能性を広げたんじゃないかなと思う。優勝が決まってからの日本ハム戦といい、この(13日の)投球といい、いろんな使い方を想像させてくれる。チームにとっても戦力が増えるのは大きいこと」と期待した。「相手にデータがないと思うのでそこで自分の投球ができたら」。鼻息荒く誓った前田純が、初の大舞台も全力で腕を振る。(大橋昂平) 【#OTTOホークス情報】
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