ボールキープする仙台・梅木（カメラ・山崎　賢人）

　Ｊ２で４位のベガルタ仙台は３日、次戦の敵地・岡山戦（６日、Ｃスタ）に向けて仙台市内で２部練習を行った。この日は同７位・山口から完全移籍で加入したＦＷ梅木翼（２５）が合流。梅木は「少しでも早くピッチに立って自動昇格やプレーオフを目標に、ポストプレーやゴールを求めてやっていきたい」と意気込みを語った。 　前線で足りなかったピースを埋める。１８３センチで今季の空中戦勝利数１位と、競り合いの強さが自慢のＦＷ。ボールキープも魅力で、苦しい時間帯に最前線で攻撃の時間もつくれる。「ハイプレスも長所の一つ。前からボールを追って、奪っていきたい」と守備でも存在感を発揮していく。 　自身初となる移籍に、もちろん葛藤はあった。ともにＪ１昇格を狙うチーム。大卒からプロ入りした恩もある山口だったが「違う環境に飛び込むのはすごくいろんな経験ができる」。成長につながると信じて決断した。 　空中戦勝利数２位のＤＦ菅田真啓は、福岡大時代の先輩。「空中戦で本気の勝負をしたら勝つのは？」という報道陣の問いに対して「僕です」と笑顔で答えた梅木。先輩とともに空中を制し、ゴールを量産する。（山崎　賢人） 　◆空中戦勝利数とは　浮いているボールに対し、両チームの選手が空中で競り合って、先にボールに触った選手を「勝利」として数える。梅木が「１８９」でＪ２首位。菅田が「１０３」で同２位。 　〇…Ｊ１横浜から期限付き移籍で加入したＤＦ実藤友紀（３５）もこの日から練習に参加。実戦方式の練習では若い守備陣を声でまとめて守備の統率をするなど、ベテランらしい頼もしい姿を見せた。「最終ラインの統率や周りを動かせるところが特長。セットプレーからの得点も持ち味なので、そこでチームに貢献したい」と言葉に力を込めた。