全国高校駅伝・女子、鹿児島県の神村学園が5位入賞…出遅れ巻き返す走り「来年は最強のチームにしたい」
京都市で22日に行われた全国高校駅伝には鹿児島県内から男女計3チームが出場した。女子では2連覇を目指した神村学園が5位入賞、初出場の鹿児島が21位と健闘した。男子の鹿児島工も初出場ながら、力走を見せた。(門岡裕介) 【写真】鹿児島工のアンカー・桑野康星選手
神村学園は昨年の優勝メンバー5人のうち4人が残る布陣で臨んだが、1区の野口紗喜音選手(2年)が27位と出遅れた。それでも2区の小倉陽菜主将(3年)が「一つでも順位を上げようと、ひたすら前を追いかけた」と21位に順位を上げ、3区の留学生のムトニ・マーガレット選手(1年)にたすきをつないだ。
ムトニ選手は「2キロ過ぎから、寒くて体が動かなかった」と振り返ったものの順位を9位に引き上げ、さらに4区の黒神璃菜選手(3年)が5位に上げた。
アンカーの瀬戸口凜選手(2年)はトラックに入ってからも他チームと競り合う意地を見せ、順位を守ってゴール。「来年は最強のチームにしたい」とチームの成長を誓い、有川哲蔵監督(58)は「次につながるようにと考えた大会だった。今回の経験を生かし、悔しさを忘れずに来年は優勝したい」と話していた。
4区で区間3位の快走を見せた神田美咲主将(3年)は「まわりは強い高校ばかりだったが、楽しく走ることができた。後輩たちには、これからも出場を続けてもらって『伝統校』と言われるようになってほしい」と語った。宇都翔太監督(40)は「目標にしていた入賞はかなわなかったが、初めての舞台で走っている姿を見て感動した」と話した。
男子・鹿児島工は40位
男子で初出場だった鹿児島工は、1年生エースの米永侑悟選手が1区で46位と出遅れ、その後の選手たちも粘りの走りを続けたものの40位でゴールした。
立迫俊徳監督(54)は「力を出し切れなかった部分もあったが、初出場としては、あきらめずに前を追ったことは一つの経験になったと思う」と話した。
牛原幸英主将(3年)は「最初で最後の夢の舞台。目標タイムには及ばず悔しい思いもあるが、一瞬一瞬をかみしめながら走ることができた。1、2年生は良い経験にして、県大会で連覇して全国の頂点を目指してほしい」と語った。