客室乗務員出身のJAL新社長を単独インタビュー 新興国向け国際線拡大へ【WBS】
今月、日本航空の社長に就任した客室乗務員出身の鳥取三津子社長が、初めてメディアの単独取材に応じました。その中で、インドやアフリカなど、日本からの直行便が少ない新興国向けの国際線を拡大する方針を明かしました。 東京・品川にある 日本航空本社。 「鳥取社長の就任を祝って、たくさんの胡蝶蘭が送られてきています。廊下の先まで胡蝶蘭でいっぱいです」(相内優香キャスター) 4月1日に就任した鳥取三津子社長。1985年に旧東亜国内航空に入社し、客室乗務員を務め、機体の内装やサービスを決める責任者を担いました。女性としても、客室乗務員出身としても初めての日本航空の社長で、世界のメディアからも注目されています。 「私は一人格として、社長という役職を拝命したと思っているので」(鳥取社長) 「正直こんなに言われるとは?」(相内キャスター) 「思っていなかった」(鳥取社長) 「正直なところ、戸惑っている?」(相内キャスター) 「そうですね。注目が集まるということは、『結果も見ているぞ』ということだと思うので、そこは逆にプレッシャーというか重責」(鳥取社長) 結果を出すために、自らの経験をもとに、乗客が求めていることを重視すると強調します。 「今、客が求めていることは経験からどんなことだと感じているか?」(相内キャスター) 「やはり航空会社なので、『安全で安心できる』。この部分は大前提だと思う」(鳥取社長) 1月には羽田空港で日本航空機と海保機が衝突しましたが、訓練された客室乗務員などの誘導もあり、乗客の死者は0人でした。一方、アメリカでは航空機メーカー「ボーイング」が作った飛行機のドアが吹き飛ぶなど安全安心が揺らぐ事態が起こっています。 「ボーイングの株価も下落しているが、そういった状況を経営者としてはどう見ているのか?」(相内キャスター) 「ボーイングとの関係では、これまでも長い関係性を保って信頼関係はあるし、必ず一緒に課題解決をしてきた会社なので、しっかり立ち直ってくれると思う」(鳥取社長) 日本航空は3月、エアバスとボーイングから低燃費が売りの新型機を合計42機購入すると発表しました。2社と付き合い、リスク分散を図りますが、攻めの狙いもあります。この新型機を投入することで、2030年度に国際線を1.4倍に拡大する計画なのです。 「(発着枠の)制限も大きいので、羽田は大型化する。成田では増便し、国際線を拡大していく」(鳥取社長) 「特に注力したい路線はあるか?」(相内キャスター) 「アジアから北米にかけて。ちょうど日本は真ん中に位置していて、非常に地理的にも有利」(鳥取社長)
こちらが現在、日本航空が直行便を飛ばしているエリアです。北米に加え、今は2地点のインドや未開拓のアフリカも新たな路線の有力候補とみています。 「まだまだインドやアフリカなど、(競合が少ない)ホワイトスポット的な地点はたくさんある」(鳥取社長) ※ワールドビジネスサテライト