「ちょんまげ」「月光仮面」「墜落」「ガッチャマン」! 携帯電話もSNSもない時代のトラック乗りが使っていた「無線用語」が謎すぎる!!
ユニークな無線用語を振り返る!
トラックドライバーにとって、情報収集はとても大切な任務となる。彼らの職場は、不特定多数の自動車が走る道路。時間どおりに荷物を運び届けなければならない彼らにとって、渋滞や通行止めは死活問題となってくる。そのため、道路情報をいち早く手にすることが、世の中を生き抜くために必要とされるのだ。 【画像ギャラリー】「シートデッキ」や「バイザー」などの「デコトラ」の運転席まわりの専門用語 現代ではSNSや携帯電話が普及しているため、リアルタイムの情報を入手しやすくなった。もちろん、運転中に携帯電話などのアイテムを触るのはご法度だが。そのような文明の利器が存在しなかった昭和時代のトラック乗りたちは、どのようにして交通情報を得ていたのだろうか。 その答えは、無線である。アマチュア無線やCB無線、そして当時は免許が不要なパーソナル無線が人気を集めており、全国各地にトラック乗りたちが属する無線クラブが存在した。そんな無線を駆使することで、すれ違うトラックドライバーたちから最新の情報を得ていたのである。そうして、情報を共有していたのだ。 やがて違法無線の取り締まりが強化されたことに加え、1990年代から携帯電話が一般的なアイテムへと波及。そんな時代背景により、無線はすっかり過去の産物となってしまった。しかし、無線には携帯電話にはない面白さがあったのだ。トラック乗りの間だけで通用する、無線用語が存在したのである。 専門用語といえば難しく思えてしまうかもしれないが、トラックドライバーたちに愛されていた無線用語とはとても簡素で、そしてユニークなものだった。ここでは、当時の無線用語を振り返ってみたい。なかには時代や地域によって異なるものがあるかもしれないが、その点についてはあらかじめご容赦願いたいと思う。 まずは手始めに、「仕事」や「日常」に関するものから。 1:コマーシャル=仕事 2:手づかみ=手積み手下ろし 3:プラス=荷物の積み込み 4:マイナス=荷物を下ろす 5:セット(プラス)完了=積み込み完了 6:マイナス完了=荷下ろし完了 7:ラブ移動=ランデブー 8:二局=2台口 これらの言葉は現代でも比較的よく使われているため、トラックの世界で生きる人たちからすれば目新しさを感じないかもしれない。しかし、若い人には浸透していないかも。 お次は、「車輌」に関するもの。 1:棺桶=箱型のトラック 2:首振り=トレーラー 3:ちょんまげ=クレーン車 4:ぶっちゃけ=ダンプカー 5:レジャッコ=乗用車 6:おしろいさん=白ナンバーのトラック これらは、見た目をそのまま別のものに例えたもの。乗用車はレジャーカーからレジャッコという呼称がつけられたのだが、レジャーと呼ぶ人も多く存在した。