トランプ氏が予想外の圧勝「トランプ2.0」を考える「ヴァンスとイーロン・マスク、キレキレの知識人が2人いる」「4年前より地に足がついた」
■トランプ「2.0」の課題は
第2次トランプ政権で注目されることは山ほどある。不法移民についても、第1次政権時代に掲げ、間にバイデン政権を挟んだとはいえ、クリアはされていない。ひろゆき氏は「移民は前回作った壁に、穴を開けて入ってきている。めちゃくちゃ長い国境沿いに壁を作っても、チェックが大変。壁のあるところから入ってきているので、そもそも意味があるのかというものも含めて難しい」と述べると、ブランドン氏は「壁というハード面と、政府の対応というソフト面もある。ハリスさんが国境担当していた時にちょっとソフトにしていたらしい。(トランプ氏は)警備とか見つけた時の対応をどんどん厳しくするというソフト面の対策を、ハード面を作る前にまずやりそうな感じはする」と語った。また冷泉氏は「トランプさんはメキシコの悪口ばかり言っていて『ギャング団をやっつけるためにアメリカの正規軍をメキシコに派遣する』とまで言う。これは完全に主権侵害で、まずはメキシコ大統領との関係をきちんと改善することが大事。それに不法移民を何百万人単位で追放すると言っても、アメリカの農業とサービス産業が全部壊滅的になるので、そんな簡単にはできない話だ」と解説した。 またロシアとウクライナの間で続く戦争への関与も焦点だ。冷泉氏は「非常に難しいと思う。実際に動いている戦争は簡単には止まらない。ただゼレンスキーさんと接触しているところがあるので、何らかのことはあるかもしれない。彼が2.0で最初にやろうとしていることの試金石になる」。トランプ氏とプーチン大統領の会見も可能性が示唆されているが「トランプさんはやりたいと思うし、イーロン・マスクさんなんかもやっちゃえと言うと思う。ただヴァンスさんが共和党の議員団とかいわゆるベテランの人たちと相談してどうするのか、あるいは落としどころは違うよ、ちょっと待ってくれと説得するのかは、わからない」という。 また今回、トランプ氏に投票した有権者にとっても、どこまでロシア・ウクライナ間の問題についての覚悟があったかについて、冷泉氏は首をひねる。「本当にトランプさんがいきなり自分のカラーを出そうとして、プーチンさんと会談するとか、あるいはウクライナが負けているのをほったらかすとかなった時、トランプさんに入れた人の半分ぐらいは『ちょっと待った!』という風になる可能性もある。そう考えると軍事外交のことをきちんと争点化して、きちんと議論できなかったことでは、この選挙はすごく悔いの残ることになるかもしれない」。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部