日米首脳、風力発電の取り組み強化表明-日本はLNG供給巡り懸念
(ブルームバーグ): バイデン米大統領と岸田文雄首相は10日、風力発電活用とクリーンエネルギーへの移行加速に向けた取り組みを強化すると表明した。資源に乏しい日本では液化天然ガス(LNG)へのアクセスを巡る懸念が広がっている。
両首脳は「LNGの予測可能な供給能力を含め、米国は日本と他の同盟国のエネルギー安全保障を支援するコミットメントを揺るぎなく維持している」とする声明をワシントンでの会談後に発表した。
バイデン政権が1月、LNG輸出が気候変動にどのような影響を与えるかを検証する間に米国産LNG輸出の新規認可を一時凍結する方針を示したことは、日本の主要輸入企業に驚きを与えた。日本はLNGへの依存度が高く、政府も異例の懸念を示した。
岸田首相は9日、米国のビジネスリーダーとの会合で、こうした認可一時凍結の影響について協議した。
岸田首相、日本のハイテク分野への投資促進を米企業幹部に呼び掛け
バイデン大統領と岸田首相は10日、環境イニシアチブに数十億ドルの予算を盛り込んだ「インフレ抑制法(IRA)」やクリーンエネルギー源を推進する日本独自の取り組みを通じ、日米双方でエネルギー移行の取り組みを最大化すると表明した。
共同声明で「日米両国は気候危機がわれわれの時代の存続に関わる課題であることを認識し、世界規模での対応でリーダーとなる意向だ」とし、浮体式洋上風力発電を推進する米国のイニシアチブに、日本が海外勢として初めて協力国として加わると説明した。
原題:Biden, Kishida Eye Wind Power as Japan Worries About LNG Supply(抜粋)
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Yoshiaki Nohara, Shoko Oda