不同意性交罪で公判中の警視正が死亡 広島の留置施設、自殺か
マッチングアプリで知り合った女性と性交し、売春を反省させる趣旨の「始末書」を書かせたなどとして、不同意性交の疑いなどで逮捕、起訴された中国四国管区警察局の警視正の被告(58)が17日夜、広島中央署の留置施設内で意識不明の状態で見つかり、間もなく死亡が確認された。広島県警が18日発表した。自殺を図ったとみて留置管理の状況を含め経緯を調べる。 県警によると17日午後8時20分ごろ、留置施設内のトイレで署員が意識不明の状態で発見。蘇生処置を施したが、約30分後、搬送先の病院で死亡が確認された。被告の首にはトイレ内にある開閉扉の上部に引っかけた輪っか状のももひきがかかっていた。施設内では遺書のような物も見つかった。 県警の説明では、被告は自殺などの恐れがある「特別要注意者」に指定されていた。県警留置管理課の大野勝俊課長は「警察施設でこうしたことが起きたのは誠に遺憾。再発防止へ原因を徹底調査する」とコメントした。 被告は1984年に岡山県警に採用され、玉島署長、県警生活安全企画課長などを経て昨年3月に出向。中国四国管区警察学校指導部長を務めていた。売春捜査を装い、10代と20代の女性計5人に性的暴行を加えたなどとして昨年11月以降4度逮捕された。一部は既に起訴され、広島地裁で1月に開かれた初公判では無罪を主張した。