【調査】伊豆半島の未来に潜む地震リスク…専門家が警告!能登半島地震から見える危険な兆候と防災対策の重要性とは(every.しずおか特集)
2024年1月、最大震度7を観測した能登半島地震。この発生直後から、似たような地形の伊豆半島に警鐘を鳴らす専門家がいます。静岡大学の北村晃寿教授。地質学や古生物学が専門で、過去には、伊豆半島で津波の痕跡を探す調査もしています。
能登半島へも震災後2回にわたり調査に出かけていて、その時、輪島市の海岸で3mを超える海岸の隆起を見ました。実はこの現象、伊豆半島でも過去に繰り返し起こっていて、今後も起きる可能性を指摘しています。 (静岡大学防災総合センター長 北村晃寿教授) 「能登半島で見られる災害というのは、伊豆半島南端でも起きる可能性は低くはない」 専門家が警鐘を鳴らす、伊豆半島でも起こりうる地震による災害の危険性に迫ります。
伊豆半島にも隆起した痕跡
下田市吉佐美。ここで、過去の地震により隆起した痕跡が見られるといいます。 (静岡大学防災総合センター長 北村晃寿教授) 「過去の地震で隆起した痕跡、こういう岩場に固着した化石を見ることができます。こちらは最も新しい1729年の地震で隆起した、二枚貝の牡蠣がべったりと固着している」 約300年前に起きた地震で1mほど隆起し、海底にいた貝などの生物が海面に出てしまい、化石になったといいます。さらに・・・
(静岡大学防災総合センター長 北村晃寿教授) 「これフジツボ、一つずつ穴が開いているのがフジツボの個体、ずっと上の所まで白い部分が固着した化石になっています。このあたりだと1600年から1000年前」 この場所では、一番古いもので3000年前、その後も、この1000年間に3回と、合わせて4回、隆起した痕跡が確認できるといいます。 (静岡大学防災総合センター長 北村晃寿教授) 「1729年からもう300年たっている。そうすると、近いうちにここで地震が起きたとしても不思議ではない」
北村教授は、伊豆半島で行った調査で、こうした地盤隆起の痕跡を他の場所でも確認していて、その数は8か所になります。さらに、調査・研究などの結果から、1729年に地震を起こしたのは、陸の下で確認されている断層ではなく、下田沖海底にある活断層によるものと推測しています。
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