本土で発見まれなチョウ「リュウキュウムラサキ」捕まえた! 焼津の中1川合さん、標本に
焼津市立東益津中1年の川合来夢さん(13)が10月、日本本土での発見はまれとされるチョウ「リュウキュウムラサキ」を捕獲した。チョウはふじのくに地球環境史ミュージアム(静岡市駿河区)でこのほど標本となり、保存されている。 リュウキュウムラサキは東南アジアに主に生息する。川合さんが捕まえたのは開長6・5センチの個体で、前方の羽に白い模様があるフィリピン型。風に乗り、迷ってやって来たとみられる。 川合さんは毎日のように行っているという昆虫採集の中でチョウを発見した。10月の土曜日、焼津市内の草むらで足元を飛んでいるところを素手で捕獲。特徴からリュウキュウムラサキと直感し、「今までで一番興奮した」と振り返る。専門家に問い合わせ、間違いないことが確認された。 幼い頃から生き物が大好きで、これまでに約500種を捕まえたという川合さん。人間の開発などによる生息環境の悪化で絶滅危惧種が増えている現状を懸念し、「将来は生き物や自然に親しみ、興味をもってもらう施設をつくりたい」と語る。ふじのくに地球環境史ミュージアムで昆虫を専門とする岸本年郎教授は「しっかりと考えていて頼もしい。自然の大切さを感じながら観察を続けてほしい」と願う。
静岡新聞社